kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

五里霧中

2022-02-22 05:52:59 | 日記
21日の東京市場は211円安でした。米国市場は休場でしたが、ウクライナ情
勢の一段の緊迫化からロシア市場は1割の大幅安、欧州市場も下げました。明
日が休場ということもあり今日の市場は引き続き厳しい展開が予想されます。

目下の市場の最大の注目点はロシアがウクライナに侵攻するのかしないのか
するとしたらいつになるのか。そしてFRBの3月利上げはほぼ100%でしょう
が、上げ幅は0.25%なのかそれとも一気に0.5%上げるのかです。

ウクライナ侵攻に関してはプーチン大統領とバイデン大統領の駆け引きが依
然続いています。バイデン大統領が侵攻は近いという発言するのはロシアへ
の牽制が目的なのか、それとも最早侵攻は避けられないということで西側諸
国に経済制裁の準備を急ぐべきという考えなのか。

いずれにしてもロシアは世界から非難を浴びながらも2014年にクリミア半島
を併合した前例がありますからきっと最後の最後まで事態はもつれるかもし
れません。不透明要因を嫌う市場としては事態が膠着して長引くことがもっと
も悪いケースです。

幸いにしてウクライナ問題に何らかの妥協が成立して侵攻が回避されれば市
場は好感して急騰するかもしれません。しかし懸念材料の一つが消えただけ
で米国のインフレ懸念やFRBの引き締め問題の解決はまだ先が見えません。

一時は3月に0.5%利上げする確率が半分程度まで達していましたが、FRBの
高官の発言などで0.5%利上げの確率は2割程度まで低下しました。0.25%利
上げなら市場の想定通りで大きな波乱は回避されそうです。しかしFRBが年
5回利上げするのかあるいは6回もあるのか3月時点では燻ぶったままですから
この問題で市場の霧が晴れるのは果たしていつになるのでしょうか。

金融政策が緩和路線から引き締め局面に変わり市場の物色銘柄もグロース株
からバリュー株へとマネーの流れは変わってきました。バリュー株が多い東
京市場には有利に働きそうですが、少なくともここまではNYダウに比べて日
経平均がアウトパフォームしている事実は見つかりません。

今期業績好調な日本企業は中国経済との関係性が強い企業です。ファナック
キーエンス、オムロン、安川電機は中国製造業が好調なら恩恵を受ける企業
群です。その銘柄が軒並み年明けからのパフォーマンスが悪化しています。
決算では今期業績は好調なところが多かったようですが下落トレンドを変え
ることは出来ませんでした。

中国市場に強いツガミも年初来安値を更新しました。コロナ禍からいち早く
正常化した中国経済の変調を織り込み始めていることが考えられます。設備
投資銘柄は業績に先行する形で受注動向を織り込む形で株価が動く傾向が強
い業種です。設備投資関連だけでなく米国企業に比べてはるかに中国経済へ
の依存度が高いのが日本企業です。ダウと日経平均の差が開いたままで縮ま
らないのはそんな背景があるのかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする