kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

噂で売って

2022-02-25 06:12:20 | 日記
24日の米国市場は「噂で売って事実で買い戻す」という典型的な動きだった
ようです。ロシアがウクライナに侵攻したというニュースを受けてリスク回
避の売りから急落して始まりましたが、その後買い戻されて結局ダウ、ナス
ダック指数、S&P500とも上昇して終わりました。

特にナスダック指数の上昇率が高かったのはこれまでの下落率(この日のザ
ラ場で一時高値から20%)が大きかったことから買戻し余地が大きかったこ
とが影響しているのでしょうか。湾岸戦争やイラク侵攻といった過去のケー
スでは悪材料出尽くしでその後株価は回復しています。

もっとも当時と現在では市場を取り巻く環境に違いがあります。コロナ特需
でモノ消費の高まりから追い風が吹いたセクターの銘柄中心に過去2年間株式
市場は急騰に沸きました。しかしインフレの高まりからFRBが引き締めに方
針転換することが明白になり未曽有の緩和相場は終焉を迎えました。それが
ここまでの動きです。

ウクライナ問題での地政学リスクの高まりは原油や天然ガスの世界大手ロシア
が当事者であるために資源価格の供給不安からの価格上昇がインフレをさらに
加速させるという連想に繋がっています。株安の根源であるインフレとそれに
伴う引き締めの着地点はまだ見えません。反発はあっても長続きしないという
ことは想定している必要があります。

東京市場に目を向けるます。24日の東京市場は5日続落して2万6000円を割り込
んで終わりました。2万信用評価損率は足元では16%以上に膨らんでいる可能性
があります。1月の28日の損益率は15.78%でしたが、その日の日経平均は2万
6717円でした。その水準からさらに700円超下げている訳です。

コロナショック後の30%超えや2009年3月の東日本大震災時の25%を除けばおお
むね評価損が15%~18%まで悪化した時に底値を付けています。通常ならそろそ
ろ底入れ間近という見方もできますが、2020年と2021年に歴史的な強気相場だっ
ただけにその反動が出てくれば下振れも排除できません。今日の取引では米国市
場が反発したことからパニック売りという事態は避けられそうです。しかし外部
環境は霧が晴れないままです。

次回のFOMCは3月15、16日です。利上げ幅が0.25%になるのか0.5%になるのか
はっきりします。その後の利上げ見通しも今よりはハッキリするでしょう。ウク
ライナ問題の着地点は予想できませんが、どんな悪材料もやがて市場は織り込み
ます。そして次の上昇のキッカケになることもあります。現時点でどのくらい織
り込みが進んだのか答えが見えないだけにまだ基本は安全運転です。

一方資金の余裕がある投資家にとっては内容の良い銘柄を厳選して仕込むチャン
スでもあります。過去2年と違って銘柄を見極める真贋が今後はより重要になり
ます。


コメント
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