kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

森を見ず木を見る

2022-02-01 05:52:30 | 日記
日経平均は27日のザラ場安値の2万6044円が当面の底として機能するのでしょ
うか。週明け31日の東京市場は2営業日続伸し2万7000円を回復しました。1月
相場で大きく売り込まれた成長株に買い戻しが広がったことが、市場に安心感
をもたらしました。

一方メガバンクなど1月相場で堅調だった金融やエネルギー銘柄などバリュー株
の一角は小安い銘柄が散見されました。NYダウやナスダック市場が落ち着く気
配もあり少なくとも今週は堅調な相場が続くかもしれません。

そして決算発表本格化で個別株物色が例年のように繰り広げられそうです。決算
のポイントは製造業では原材料価格の上昇や供給網や物流の混乱によるコストア
ップがどのくらい業績に影響するかです。28日に決算を発表したオムロンは上記
の理由で業績の下方修正に追い込まれました。

また中国のゼロコロナ政策への影響も懸念されます。北京冬季オリンピックだけ
でなく秋の党大会に向けてコロナ対策で都市封鎖や行動制限を続く可能性は高そ
うです。感染力の強いオミクロン株を封じ込められるのか過去の成功体験がゼロ
コロナの方針転換を妨げます。中国でビジネスを積極展開している企業はやはり
何らかの影響を受けそうです。

年明けの市場では金利の上昇からグロース株からバリュー株への動きが堅調でし
た。しかし米国市場では人件費の上昇で大手金融銘柄が市場の期待に届かない決
算から失望売りを浴びました。また建機世界最大手のキャタピラーは原材料高に
加え中国市場での売り上げ減などで冴えない決算でした。オムロンの決算でも明
らかになったように原材料や物流費の上昇などのコスト増と中国市場の変調には
注意が必要です。

一方マイクロソフトやアップルの好決算からこのところ売り込まれたグロース株
には見直し買いが発生しています。もっともこの流れがどこまで続くのかどうか
は今後の市場環境次第です。グロース株にとってFRBがどこまで引き締めを強め
るのか不明です。バリュー株でも製造業は原材料高や物流費の高止まりは今期だ
けでなく来期も懸念されます。

コンテナ市況の高止まりで海運銘柄は今期3度目の上方修正しましたが、その分の
製造業には物流費の高止まりが懸念材料となります。半導体不足の継続やコロナ禍
での部品不足から挽回生産の暗雲が広がっている自動車銘柄の決算が注目されます。
セクター間で業績格差が広がることには注意が必要です。例えばトヨタは堅調でも
ホンダや日産株は上値が重くなるということはあるかもしれません。
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