kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

噂で売って事実で買え

2019-01-18 06:33:41 | 日記
17日の東京市場に米国株高の追い風を受け寄り付きこそ100円程
度上昇して始まりましたが、すぐに伸び悩み欧州勢が加わる10時
半過ぎにはマイナス圏へと急落しました。市場関係者の高値予想
は2万800円どころという目標もありましたが、まだまだ投資家の
多くは警戒心が強く上値追いには慎重なようです。

経済紙の記事でも国内投資家による日本株に対する先高期待は現
状でも高まっていません。戻れば売りたいというのが投資家の本
音のようです。ディトレーダーのような短期筋の参加は期待出来
るとしてもこの水準では長期の現物株投資家の動きは鈍いようで
す。

少なくとも2万円を割り込み大発会の水準である1万9000円前半ま
で下げらなければ割安感からの買いはあまり期待できないかもし
れません。欧州の短期筋の買いが目立つような相場では値動きは
大きくとも持続的な上昇は期待薄です。

米国企業とは比べ物にならないくらい日本企業は中国やアジア経
済に依存しています。一例をあげるとここ数年インバウンド特需
で業績も株価も大きく居所を変えた化粧品メーカーやドラッグス
トア各社の状況を見れば明らかです。

中国関連銘柄と言われる機械や非鉄それに電機などだけでなく訪
日観光客が急増する前までのデパートやホテルなどの宿泊施設な
ど観光業全般が海外からの影響を受けるようになりました。

一時は爆買いという言葉が持てはやされた中国人観光客の一人当
たりの消費も昨年は減少に転じています。インバウンドは今後数
だけでなく中身の充実がより重視されます。永く日本に滞在して
モノだけでなくコト消費を満喫してもらう必要が以前にもまして
必要になります。

観光業を成長産業に位置付ける日本にとっては今後の課題となり
ます。米国に比べて内需が弱い日本では株式市場も米国以上の投
資効果を得るのは極めて厳しい状況です。

株式市場の優等生と言われる日本電産が連結純利益予想を従来の
12%増益予想から一転14%の減益予想に大幅下方修正しました。
昨年11月以降急激に収益が落ち込んだと説明しています。株式市
場の優等生の日本電産も米中貿易戦争の悪影響からは逃れられな
かったようです。

一方株式市場の格言で「噂で買って事実で売れ」というのがある
ように多くの人が知ってしまえば情報の価値は半減します。反対
もまた真実だとすれば「噂で売って事実で買え」もあるかもしれ
ません。悪材料が表面化すれば株価の織り込みがどこまで進んで
いるかによりますが、当面の底値を付けるケースもあるようです。

安川電機の場合はそのケースにでしたが、日本電産の場合は夏ご
ろまで株価は堅調でしたから安川電機形とまではいかないかもし
れません。永守氏の経営手腕に対する市場の期待が高くこれまで
決算で失望させる内容だったことはほとんどありませんでした。
それだけに日本電産のケースでは底入れにはしばらく時間が必要
かもしれません。

19、20日の更新はお休みします。
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