塚本邦雄著『秀吟百趣』講談社文芸文庫
香り高い名著です。
昭和53年、毎日新聞社刊の本をもとに昨年11月講談社より
文庫化されたものです。
簡潔に本書内容をまとめた宣伝を引用しますと
『漱石、白秋、・・・岡井隆まで。天才歌人が「今朗誦すべき」
短歌・俳句を厳選、批評・解釈を施した秀逸な詞華集。』
取りあげた歌人の作から、塚本さんの選ぶ一首一句を紹介し
文庫2~3頁で文章をつけられています。
勉強になりますね。
すでに知っている作品でも塚本さんの解説で
奥深い世界が開けます。
○
塚本邦雄は前衛の天才歌人。
長い間、敬遠していました。
あるとき、古い歌の簡単な解説を目にし
認識が変わりました。
作品が前衛だからといって歌の基本0は共通。
たいへんに細やかで深い世界に誘われると
分かったのです。
(遅かった・・)
詩人の文章は多く名文ですが塚本さんも凝縮された
名文を書かれます。
御存じない方にお勧めいたします。
◎
たとえば村上鬼城
たいへんに有名な句を取りあげておられます。
『冬蜂の死にどころなく歩きけり』
情景も浮かび易く、私でも知っている句です。
塚本さんはこれを分かり易く解き深めます。
そうして巷間、しばしば比較される一茶との
決定的な違いを指し示し、鬼城の人生まで簡潔に
描ききります。
◎
ただし、この本に、若い方には注意が必要かも。
表記が、正字正仮名遣いなのです。
もちろんその方が圧倒的に正しいのですが
慣れないと初めはつらいかもしれません。
香り高い名著です。
昭和53年、毎日新聞社刊の本をもとに昨年11月講談社より
文庫化されたものです。
簡潔に本書内容をまとめた宣伝を引用しますと
『漱石、白秋、・・・岡井隆まで。天才歌人が「今朗誦すべき」
短歌・俳句を厳選、批評・解釈を施した秀逸な詞華集。』
取りあげた歌人の作から、塚本さんの選ぶ一首一句を紹介し
文庫2~3頁で文章をつけられています。
勉強になりますね。
すでに知っている作品でも塚本さんの解説で
奥深い世界が開けます。
○
塚本邦雄は前衛の天才歌人。
長い間、敬遠していました。
あるとき、古い歌の簡単な解説を目にし
認識が変わりました。
作品が前衛だからといって歌の基本0は共通。
たいへんに細やかで深い世界に誘われると
分かったのです。
(遅かった・・)
詩人の文章は多く名文ですが塚本さんも凝縮された
名文を書かれます。
御存じない方にお勧めいたします。
◎
たとえば村上鬼城
たいへんに有名な句を取りあげておられます。
『冬蜂の死にどころなく歩きけり』
情景も浮かび易く、私でも知っている句です。
塚本さんはこれを分かり易く解き深めます。
そうして巷間、しばしば比較される一茶との
決定的な違いを指し示し、鬼城の人生まで簡潔に
描ききります。
◎
ただし、この本に、若い方には注意が必要かも。
表記が、正字正仮名遣いなのです。
もちろんその方が圧倒的に正しいのですが
慣れないと初めはつらいかもしれません。
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