下手クソな字

2016-12-08 19:17:28 | 塾あれこれ
私は極端に字が下手です。
何しろ運動神経が悪い。


サラリーマン時代の話。
またまた営業本部長が登場されます。

「井上君、ちょっと」と

呼んでおいて、広くもないフロア中に聞こえるように
書類をかざしながら

「前、ワシが君にやった字の練習本ね。
 少しはあれを練習しとるのかね」
書類の私の字が汚いと。

「すみません。やっていません」
(内心:できるか、小学生じゃあるまいし)

専務が怒ったね。

「業務命令に等しいことを蔑ろにするのか。
 ワシは君の為に買ってきてやったんだ」

今より遥かに上下関係の厳しい時代です。
気分は、クビになるかもしれない。
上司の親切心を仇で返したのですから。

それでも以後も字は読めるだろ、で通しました。
上司に見られるものは少し丁寧に書きましたが。


中高一貫の男子校。
一週間に一度書道の授業がありました。

たぶん、今の先生の一代前、Yo先生です。

私が中1のとき彼は定年に近かった・・・?

生徒は各自、課題の字を書き、Yo先生の教壇へ持参
チェックをして頂きます。

私が下手な字を持って行くと、やおらそれを掲げ
「君ら、顔を上げてこれをご覧なさい。
 こんなのは字じゃない。決して書いてはいけません」

クラスの全員が見ているのですから恥ずかしい!

決心しました。
生涯、下手な字は直さない、と。
ヒネクレてましたねえ。

Yo先生のおかげで本部長に叱られたのです。

いまだに何か指摘されると、頑固にして
直そうとしません。

「恥かかされて、はいはいと直す。」
・・ありえない。

犬じゃないん

2016-12-08 13:39:59 | 塾あれこれ
勉強というもの、訓練がつきものです。
ただし、やりすぎるとワンコの訓練になる。

学校も塾のスタンスも要注意なのですが、
子供たちを犬扱いにしている処が多そうです。

訓練が必要であるだけ、それだけで十分に
力がついたと見られやすいのでしょう。

テストをやって自分の数値が上がれば、それだけでは
不十分かもしれないとは思いづらいのでしょう。

文科省の御役人を筆頭に、数値などに反応します。
やれ、どの県が一番だの、上がったの、下がったの。

テスト向きの訓練をすれば数値がよくなる、
ただそれだけのことです。

どこかの県民が急にエラくなるのじゃありません。


つい先日OECDの国際学力調査PISAが報道され
日本は上昇気味だとか。

ただし、上記の訓練が効く「学力」の一部であって
読解力、応用力、は心もとない、
以前とちっとも変っていません。

訓練をすれば、ある程度は結果を上げられます。
それにも一定の時間がかかります。


読解力を本当に付けるなら「自己」の確立と
深い関係があります。

自己にむけて問わないで「読んだ」とは言えないのです。

この「自己の形成」は教育機関だけでは不十分。

自分と言う人間の成長はおいて
保護者、兄弟、友達、社会の人々などが
子供の人間的成長をどうサポートしているか。
これも重要ですね。

厳しく接しないといけない場面もあるかもしれません。

塾に、そのリスクが取れるか。
安易な方に流れれば、営業も安心でしょう。

子供に対して、それで良いのか。


お前ごときに言う権利があるか、と叱られます。
叱られながらも、大切な処は守らねばなりません。

結果が出づらい話です。