鬼百合の高々と咲き下を見ず ひよどり 一平
(おにゆりのたかだかとさきしたをみず)
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三十代半ばのころ、会社の命令により、社外のある研修を受けることになった。
その研修会は伊豆半島のホテルで、宿泊一週間というスケジュールで行われた。
研修会の初日、健康診断を受けさせられた。
その結果、「この低血圧では研修には耐えられないから、帰ってくれ」と言われた。
当時評判の「地獄のナントカ」という研修だった。
私としては血圧が低いくらいで帰されたのでは、会社に面目が立たなかった。
すったもんだの末、予定通りに何の支障もなく受講できた。
その時の血圧を今でも覚えているが、「上が106、下が64」だった。
現在はと言えば、高血圧で困っているのだから、おかしなものだ。
低血圧時代が懐かしい。
血圧値は少し違ってきたのかしら?
そんなに低血圧という数値ではないですよね。
医師曰く、「生きていれば仕方がない」とのこと。