寒鴉疎んじられてゐたりけり ひよどり 一平
(かんがらすうとんじられていたりけり)
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子供の頃、鴉の子を育てたことがあった。父親が貰って来たのだ。
鴉の子は、やっと歩く程度だったので、私が餌係となって、工夫をしながら食べさせた。
はじめの頃は、われわれが食べたご飯を、小さく握って食べさせたり、ミミズや蛙を食べさせたりもした。
なんとか成長し、屋根の上まで飛べるほどになった。
四六時中、私の周りにいた。私が学校へ行くときは、うしろからついて来るので、鴉小屋の中に入れて、来れないようにした。
屋根の上に止まっていると、見ず知らず(?)の鴉が、周囲に集まって来るようになり、なんとも気味悪い感じがした。
少し離れた地域の友達が欲しがったので、その友人に譲った。
その後の動静は記憶にない。
そんな経験があるので、私は鴉を疎んじるということはなかったのだが、やはり都会の鴉には困った。
しかしそれも、もともとは人間が悪いからと思う。
少年時代のことを思い出し、書いてしまった次第。
何事もそうなのでしょうけれど、数が多くなると疎んじられるものらしいですね。
私もカラスは嫌いではないです。
おばばシリーズ前編にはカラスが時々登場させましたもの。
なんとなく好きにはなれないという感じです
しかし、あの人懐っこいところは格別です。