南シナ海の中国人工島問題で、アメリカ海軍のイージス駆逐艦「ラッセン」が、人工島の12カイリ内を航行した。
アメリカがあっと重い腰を上げた。
このたびのイージス艦派遣には、「航行の自由作戦」と銘打っているとのこと。
アメリカ国防総省は、今後も同様の作戦を継続する意向を示している。
これに対して中国外務省報道局長は、定例記者会見において、「中国の主権と安全上の利益を脅かす」とし、譲歩しない姿勢を示している。
外遊中の安倍首相は、訪問先のカザフスタンにおいて記者団に、「開かれた自由で平和な海を守るため、アメリカをはじめ国際社会と連携していく」と強調した。
アメリカ、中国ともに、事態を深刻化させる強硬な行動には出ないだろうが、どちらも引けない問題であるだけに、当面は緊張が続くに違いない。
日本としては連携すると言いつつも、安保法案は施行されておらず、直ちに自衛隊が作戦に加わるようなことにはならないらしい。
いずれにしても、当分の間、南シナ海は軍事的な緊張が継続すると思われる。
海洋国家を目指す中国は、かねてアメリカに対し、「太平洋をハンブンコしよう」と言っていた。また、「核心的利益」という表現もしていた。決して退くことはなさそうだ。
アメリカも当面は退くことはあるまい。
戦争状態に入るとは思わないが、かなりの綱引きとなりそうだ。
もはやヨーロッパは期待できない。もちろん、ロシアも期待できない。
海洋国家でもある日本としては、南シナ海は重要な交通路だ。国家の覚悟を問われに違いない。
南シナ海の処理は、尖閣諸島の領有問題にもつながり、大陸棚の資源掘削問題にもつながっているのだ。
中国は厄介な隣人なのだ。
南シナ海は重要な交通路なので、日本としてもオチオチしていられませんね。
日本などは家来と思っています。
太平洋戦争では、そんな家来に蹂躙されたので、そんな歴史が許されないのでしょう。
いずれは困った事態になりそうで心配です。