露の世の露のちからにすがりたし ひよどり 一平
(つゆのよのつゆのちからにすがりたし)
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明日をも知れぬ今を生きているのに、その今をぞんざいに使っていないか?
時折、そんなことを思うことがある。
しかし、人間というヤツ、さまざまなイキサツを背負って生きているので、そんなイキサツに押しつぶされて、大切なものを見失ってしまうのだ。
そんなときこそ、なんとも頼りない露のちからにでも縋りましょうか。
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今朝、送り火を焚き、仏さまがお帰りになった。
息子も孫もいなかったから、寂しい送り火だった。
「また、来年もお待ちしております」
「まだまだ暑いですから、お身体には十分に気を付けてください」
そんなことを呟きながら、送り火を焚いた。
来年までは元気でいようと、心からそう思った。