JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

宝の持ち腐れ?

2010年03月08日 | y-その他

金曜日のあの暖かさはどこへ・・・・・
昨夜は雪まで降って、やはり彼岸が過ぎるまで本物の春は来ないんでしょうかねぇ。しかも何でまた毎日こんなに忙しいのか?休日の昨日も急遽Mさんのお店の仕事が入り、唯一楽しみにしているテレビ番組『龍馬伝』も見られませんでした。貧乏暇無しの日々はいつまで続くのでありましょうか?

そんななか、
先日、我が娘への誕生日プレゼントのお話しを今年もまたしつこくしたわけですが、なにを隠そう(べつに隠しちゃいませんけど)今月はこの私も誕生月でありまして、
いやいや、何と申しましょうか、その私に誕生日プレゼントなるものが届いたんですよ。そんなんもらうなんて何年、いや何十年ぶりかのことで・・・・・・戸惑っちゃって、戸惑っちゃって(笑)

届いたのはこちら「ipod nano」であります。
もう何年も愛用している旧式の「ウォークマン」をそろそろ買い換えたいなぁと思うものの、壊れたわけじゃないので口にも出せずいたもんですから、このプレゼントは嬉しいですねぇ。

そんなわけで
いかに忙しいとはいえ、昨日の昼間は時間がありましたので、ブログの更新など後回しに(笑)曲をインポートしたり、最も視聴率の高い車中でも聴けるようにしたりと、そんなことに時間を費やしてしまいました。

それにしても、この「ipod nano」は、今までの「ウォークマン」とは比べものにならない容量をお持ちで、
「オイオイ、アルバムいくつ入るんだい?(ワクワク)」
てなもんですよ。
・・・・・しかぁ~~し
冷静に考えてみると、これほどのアルバムを持ち歩く必要性がほんとうにあるんでしょうか?
しかも、一回の充電で視聴時間は約5時間でしょ?(車中では充電しながら聴ける環境を作りましたので問題ありませんが)どう考えてもインポートした曲全てを一回の充電では聴ききれない、っていうか、一回に全てを聴くバカはいないか、
ともかく、まるで我が家にあるもう何年も聴いていないレコードと同じ境遇のアルバムを、またこの小さな箱の中に作り出すということになりかねないわけで・・・・・
みなさんは、この大容量をどう活用されているんでしょうかねぇ?

もらっておいて文句を言ってるわけじゃありませんよ。
どうにも私はアナログチックなんでしょうか「そもそもこの小さな箱に苦労して(あはは、苦労は言い過ぎか)集めたアルバムが、何十枚も入ってしまうことが、何処かで許せない」みたいな気持ちがあるんだと思います。
さらには、どうもこの「ipod nano」という代物は、ラジオも聴けるし、動画まで撮影できるという・・・・・・・そんなん必要かぁ?みたいな(笑)
私には『宝の持ち腐れ』かもしれませんね。

いずれにしても、
しばらく私の車への同乗は避けられることをお勧めします。
なぜなら、聞きたくもない薄っぺらの解説付き50、60年代ジャズを、嫌だってくらい聴かされる恐れがあるからです。
もし、それでも良いという奇特なお嬢様がいらっしゃいましたら・・・連絡お待ちしております。(笑)

ブログの更新をする暇はなくとも、自分では夜中にしか食べられなくとも、日曜日は日曜日、『料理当番、本日の一品』です。

まずは、久しぶりに豚の角煮を作りました。これはもちろん、帰宅後の我が酒の肴でもありました。

もう一つは海鮮サラダ、自家製の特製ドレッシングを食べる間際に・・・・とほほ、私は食べられませんでした。

さて、今日の一枚は、スリー・サウンズです。
「ipod nano」へのインポートも終わり、Mさんのお店に向かう時に何故か最初に聴いたのがこのアルバムでした。
まっ、あまり重いものを聴いて、仕事をする気が無くなっても困りますからね、選曲としては妥当だったと思います。

一般論ですけど、「ピアノ・トリオ」には「深刻に聴かずに済む」という思い込みがあったりします。これはジャズに於ける「ピアノ・トリオ」の歴史(そんなたいそうなものではありませんけど)にも大きな起因があるわけで、
それまでさほど見向きもされなかった「ピアノ・トリオ」を、一躍注目を集める存在にしたのは、オスカー・ピーターソンや、「MISTY」のエロル・ガーナーであったでしょうか。
この二人の当時の演奏を聴けば「深刻に聴かずに済む」というわけがおのずとわかってきます。
ところが、ジャズ好きなんていう偏屈者には、そのあまりに大衆受けする音楽を逆に良しとしない天の邪鬼も多く、未だにオスカー・ピーターソンやエロル・ガーナーを過小評価する方も少なくありません。

ここからはおそらくの話ですが、ブルー・ノートのアルフレッド・ライオンも、この手の考えを強く持っていた頑固者だったんじゃなかろか?と思うということです。それは、スイング時代からビバップへの移行、ビバップからハード・バップへ、そしてハード・バップ以降も、じゃっかん他より遅れ気味になった事実がそれを物語っていると私は考えるからです。
ただ、彼には他の偏屈者とは決定的に違う点があって「一度受け入れればとことん追求し、さらに自分らしさを輝かせる」という才能がありました。

オスカー・ピーターソンやエロル・ガーナーなどによって大衆受けしつつあった「ピアノ・トリオ」にも、当初ブルーノートは、他のレーベルほど肩入れをしませんでした。そうスリー・サウンズがあらわれるまでは、です。
そして案の定、またまた「とことん追求」したんでありますねぇライオンさんは。ただね、スリー・サウンズが良かったのは、モンクみたいにまったく売れないという悲劇が無かったということですよね。ブルーノートでのアルバムは全て、いやシングルもコンスタントに売れ続けましたから。(良かった良かった。笑)

ということで、今日のアルバムは、ワシントンDCからニューヨークへやってたきたカルテット(スリー・サウンズ+テナー)がピアノ・トリオとなり、ライオンがこれぞと目をつけて、そうそうに録音したファースト・アルバムです。
ポピュラーでありながら、偏屈であまりよろしくないジャズ・ファンをも唸らせる音楽性、スリー・サウンズの魅力は、このアルバムからすでに全開で、いずれイージー・リスニングと非難されようとも、それは最後まで変わることがありませんでした。
アルフレッド・ライオンが「おう、それ、見ろ」と言ったかどうかはしりませんけどね。

INTRODUCING / THE THREE SOUNDS
1958年9月16,28日録音
GENE HARRIS(p) ANDREW SIMPKINS(b) BILL DOWDY(ds)

1.TENDERLY
2.WILLOW WEEP FOR ME
3.BOTH SIDES
4.BLUE BELLS
5.IT'S NICE
6.GOIN'HOME
7.WOULD'N YOU
8.O SOLE MIO