JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

百万でいかが?

2010年03月19日 | v-x

明日はこのあたりでも気温が上がり晴れるものの、この連休は全国的に大荒れの天気が予想されておるようで、家でおとなしく過ごすのが一番かもしれません。

「・・・・こんなヤクザなヤツに、紋付き袴なんぞ着させてどうしようてんだ」
「だっておとっさぁん、火事のおかげで逢えたから、火元に礼にやりましょう」
落語『火事息子』の落ちであります。

一昨日の三月会でもちょっと話題に出たんですが、『三遊亭圓生』の名を誰が継ぐかでいろいろもめているようですねぇ。
そもそも『三遊亭圓生』といえば、江戸職業落語家の祖といわれる三遊亭可楽の門下、いわゆる『可楽十哲』の一人を初代と発するまさに大名跡。まして先代の六代目は御前落語までやらかした名人でありますから、その名を継ぐ意味の大きさは我々には計り知れないものなのでありましょう。

でもどうなんでしょ、三遊亭鳳楽にしても円丈にしても、六代目ですら当初その名にもてあそばれたような大名跡に耐えられる覚悟があるんでしょうか?
もちろん、私のようなド素人がもの申す筋合いではありませんけど、先代と対比されたり、いわゆる三遊派宗家直系の名跡がもたらす重圧というものは、常人にはとうてい耐えられないものだと思うんですけどねぇ。

その一方、名が芸を磨くということもそりゃあるんでしょう、「あの人は襲名以来見違えるように輝きだしたねぇ」てな方もたしかにいらっしゃいますから。それでもそれは、襲名に伴いどれほどの見えない努力をなさったかという結果であって、苦労だと思いますよ。

そんなことを思いながら、昼休みに六代目三遊亭圓生の『火事息子』を公園の駐車場で聴いていたのでありまして、この襲名騒動を引き起こしているヤクザなヤツらが、いずれ三遊亭の大紋付き袴でお礼に出掛ける日が来るのでありましょうか?

ところで、我が名「バブ」をどなたか襲名したいということであれば、いつでもおっしゃって下さい。そうですねぇ、百万もいただければ喜んでお譲りしますんで・・・・・え?百万もらってもいらないって?そりゃまとうぜんか。(笑)

さて、今日の一枚は、ジェリー・ウィギンズです。
かのマリリン・モンローにも歌唱指導したというジェリーさんですが、いわゆるエンターテナー的な「俺はショービズで生きてんだい!」みたいな雰囲気が演奏に出ているピアニストですよね。
しかるに聴く方もそのノリじゃないとイカンわけでして、いかにも楽しげに微笑みながら聴くべきでありましょうか。

このアルバムもじつに楽しげなアルバムであると思います。
ただ、私としてはジャッキー・ミルスのドラムがちょっとばかり鼻につくんであります。まさに好みの問題でしょうが、私の五感にはあまり良い響きに感じ取れません。

まっいずれにせよ、ジェリー自身「脇見もせずにじっとして俺の演奏を聴け!」とは思っていないはずですし、タイトルどおりリラックスして、素直にエンジョイすればよろしいんじゃないでしょうかね。

RELAX AND ENJOY IT ! / GERRY WIGGINS
1956年10月3,10日録音
GERRY WIGGINS(p) JOE COMFORT(b) JACKIE MILLS(ds)

1.NARCISSUS
2.FRANKIE AND JOHNNY
3.ONE FOR MY BABY
4.THE LADY IS A TRAMP
5.SERENADE IN BLUE
6.MY HEART STOOD STILL
7.JUST SQUEEZE ME ~ SATIN DOLL
8.BLUE WIG