JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ヘルプス君安らかに

2010年03月16日 | s-u

朝は晴れて気温も高くエエ感じだったんですが、昼前から厚い雲に覆われ、夜には一気に気温が下がるんだとか、いったい何を着たら良いもんだか・・・いやになっちゃいますね。

去る14日、ピーター・グレイブス氏がお亡くなりになったという訃報が飛び込んできました。
ピーター・グレイブスといえば、やっぱり『スパイ大作戦』
「おはようフェルプス君・・・・・」
ジム・フェルプス以外頭に浮かばないほど、かの役が印象的でした。

二、三日前にMさんと
『スパイ大作戦』の第一シリーズは、ピーター・グレイブスがボス役じゃなかったんだよ。」
てな話をしたばかりだったので、なんだかタイムリーというか、虫の知らせでもあったのかと思っちったりして。

ここに来て、多チャンネルの時代になったせいか、海外ドラマへの感心がメチャクチャ高くなりましたけど、海外ドラマ・ブームは昔も一度あったんでありまして、そう、今で言うところの地上波でバンバン海外の番組(おもにアメリカでしたが)をやってたんですよねぇ。
『三ばか大将』『ローハイド』『コンバット』『ベン・ケーシー』『奥様は魔女』『バットマン』『逃亡者』『名犬ラッシー』『フリッパー』『宇宙家族ロビンソン』『タイムトンネル』『謎の円盤UFO』『フライマン』・・・・・
放映時期の前後はあるものの、記憶に残る海外ドラマの名前を挙げればきりがありません。

そんななか『スパイ大作戦』はムチャクチャカッコ良くてねぇ
「例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、或いは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。成功を祈る。なお、このテープは自動的に消滅する。」
シューーーーー(レコーダーから煙がぁ・・・・!)
マッチで導火線に火が着いて、
「♪チャンチャンチャンチャッチャ チャンチャンチャンチャッチャ・・・・♪」
っていう、ラロ・シフリンのテーマ曲が流れるってぇと、そりゃもう釘付けですわ。(笑)

考えてみると、あの頃の子供にとって「スパイ」という職業?言葉?響き?ともかく、ちょっとした憧れがあったんですよね。
そうそう、どっちが先だったかは忘れましたけど『スパイ手帳』ってぇのがあったじゃないですか、シールやら暗号評やら水に溶ける紙やら付いてるヤツ。欲しかったっけなぁ・・・・でも、ほんとうに欲しかったのは消滅するちっちゃなテープレコーダーだったりして(笑)
いずれ「スパイ」やら「探偵」ってぇのは、どんな職業かも知らずに憧れたんですよね。
そして、私の中では、映画『ミッション・インポッシブル』のイーサン・ハント(トム・クルーズ)なんぞ、ジム・フェルプスのカッコ良さの足下にも及ばない存在なのでありますよ。

ピーター・グレイブス氏のご冥福を、心よりお祈りいたします。

さて、今日の一枚は、しょうがないからラロ・シフリンです。
何でこんなんが家にあったんでしょ?できればこのログでは紹介したくなかった。(笑)

『スパイ大作戦』のテーマ曲、『燃えよドラゴン』のあのテーマ曲、この作曲家として有名なシフリンですが、デイジー・ガレスピー楽団に在籍したのは1960~62年まで?その間、いやその前から同楽団には多くのアレンジを提供していました。
どうもガレスピーってぇのは、クラシックとジャズを混合したがるピアニストがお好きなんでしょうかねぇ?

ともかく、独立後、ハリウッドに定住したシフリンは、このまさに問題作「THE DISSECTION AND RECONSTRUCTION OF MUSIC FROM THE PAST AS PERFORMED BY THE INMATES OF LALO SCHIFRIN'S DEMENTED ENSEMBLE AS A TRIBUTE TO THE MEMORY OF THE MARQUIS DE SADE」を発表したのでありました。
え?この長ったらしいわけのわからん文章は何だって?
ア~タ、これが今日紹介するアルバムの正式タイトルですから(笑)

日本語訳をすると(もちろん私は出来ませんので他力で)
「サド侯爵の思い出に寄せて、ラロ・シフリンの錯乱したアンサンブル囚人たちにより演奏された、過去の音楽の解体と再生。」
なんのこっちゃってぇ話ですが、要は、「クラシックを作り上げた偉大な作曲者達が、現在(このアルバムが作られた当時ね)ジャズを念頭に曲を構築したら、こんなアンサンブルがきっと出来るよ。」みたいな。

実際に聴いてみると、べつに題名ほど難解な代物じゃないんですよ。まさにジョン・ルイスが地団駄踏んだかもしれないといったアンサンブルなんであります。

がしかし、
「これをジャズと称してよいものか、さりとてクラシックのアンサンブルともたしかに違う」
「ジャズの進化形は前衛にあり」と時代錯誤していた一時期の私なんぞには、とうてい受け入れる事の出来ない代物だったのでありまて、まさに「こんなんジャズ喫茶でかかったら、マゾにでもならない限り聴けたもんじゃない」みたいなね。

さらにさらにしかし、
そんな尖った事を言っている歳ではなくなった今、「ジャズだとは思わなければいいだから」と割り切って聴けば、聴けないことはない。
今日の一枚は、私にとってそんな存在のアルバムです。

MARQUIS DE SADE / LALO SCHIFRIN
1966年4月録音
LALO SCHIFRIN(p) EARRIE ROYAL, CLARK TERRY, SNOOKY YOUNG(tp) URBIE GREEN, J.J.JOHNSON, KAI WINDING(tb) JEROME RICHARDSON(altfl,ts) RAY ALONGE(frh) GENE BERTONCINI(g) RICHARD DAVIS(b) GRADY TATE(ds) ROSE MARIE JUN(vo) and Strings

1.OLD LACES
2.THE WIG
3.THE BLUES FOR JOHANN SEBASTIAN
4.RENAISSANCE
5.BENEATH A WEEPING WILLOW SHADE
6.VERSAILLES PROMENADE
7.TROUBADOUR
8.MARQUIS DE SADE
9.ARIA
10.BOSSA ANTIQUE



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