JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ひょうちゃんに口づけ

2006年06月23日 | s-u

ジーコ・ジャパンの挑戦が、今朝終わってしまいましたね。勝者がいれば敗者がいる、勝負の世界というものは厳しいものであります。次回に活かせる敗戦であることを願っております。

今日は、とあるところで懐かしいものを食べてきました。横浜崎陽軒のシュウマイです。横浜近郊にお住まいの方にとっては、懐かしいどころか、よく口にされるでしょうが、田舎暮らしの私は、じつに久しぶりのご対面なんです。

学生時代、私は週に2日ほど藤沢の駅前でアルバイトをやっていました。その頃、崎陽軒のシュウマイ弁当をよく食べてたんですよ。今はいくらするのかなあ?あの頃は500円しなかったように覚えているのですけど、美味しかったんですよね。

とはいうものの、私はシュウマイ弁当に一つ不満を持っていました。あの『ひょうちゃん』がいないのです。
『ひょうちゃん』って何者かって? やだなぁ、あの陶器製の醤油入れのキャラクターですよ。
崎陽軒のシュウマイといったら、味はもとより、なんといっても『ひょうちゃん』抜きには語れないでしょう。
私の知り合いにもコレクターがいますが、集めている人は相当数いますよね。今日久しぶりに彼の顔を見ておもわず、
「いいよね、ひょうちゃん」

崎陽軒が横浜駅でシュウマイを売り始めたのは、昭和3年だそうで、当初はガラス瓶の醤油入れだったそうです。『ひょうちゃん』が登場したのは昭和30年、1955年のことだったとか、漫画家、横山隆一氏がデザインし、当初は48種類あったそうです。命名も横山氏によるもので、その後、イラストレーターの原田治氏がデザインを引き継がれ、種類も120種類以上になり、近年はさらに横山氏のデザインも復活されたとか。
まさに収集家にとっては、マニア心をくすぐるニクイヤツでありましょう。

ともかく、『ひょうちゃん』の顔を久しぶりに見て、なんだか嬉しくなってしまった私でした。

余談ですが、私の知り合いのコレクターは魚の型をした赤いキャップの醤油入れも収集しておりまして、彼曰く「これもよーく見ると表情が違うんだよ」だそうです。
マニアの世界は本当に広い!

さて、今日の一枚ですが、ソニー・スティットを選んでみました。ルースト時代のスティットというと、以前紹介した「ペン・オブ・クインシー」が妙に目立ってしまいますが、同時期に同じルーストに残されたこのアルバムも、名作ではないかと私は思っています。
スティットというと、どうしてもチャーリー・パーカーのコピー版と評され、テナーに持ち替え、パーカーが亡くなると、またアルトに持ち替えた話を思い浮かべてしまいます。この話だけ聞くとあまり良いイメージでは、とられないかもしれません。でも、実際の演奏を聴けば、彼独特の節回しがありますし、死を予感したパーカーが、「王国の鍵を渡す」とスティットに言った、なんて話もありそうに思えてきます。
私は、2曲目の「THE NEARNESS OF YOU」なんてとても好きで、ちょっと酔っぱらった後に、いやらしい微笑みを浮かべて聴いちゃってたりします。(笑)
ひょっとしたら、「ペン・オブ・クインシー」より、こちらのほうが好きかもしれない。

SONNY STITT PLAYS
1956年9月1日録音
SONNY STITT(as) HANK JONES(p) FREDDIE CREENE(g) WENDELL MARSHALL(b) "SHADOW" WILSON(ds)
1.THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
2.THE NEARNESS OF YOU
3.BISCUIT MIX
4.YESTERDAYS
5.AFTERWARDS
6.IF I SHOULD LOSE YOU
7.BLUES FOR BOBBY
8.MY MELANCHOLY BABY

追伸、
『ひょうちゃん』の写真は今日のものではありません。今はコルク栓は使用されておりませんのでご参考までに