JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

妖怪『風邪の気配』

2006年06月24日 | g-i

「夏の気配」が徐々に近づいてきました。
今日も梅雨とは思えない日差し、伸びた髪がうっとうしいと床屋さんへ行ってきました。
スッキリした後は、風が心地よい我が趣味部屋でジャズを聴きながらの読書タイムであります。まさに休日の休日たらんひととき、

今、読んでいるのは小泉八雲コレクション「妖怪・妖精譚」という文庫本です。
私が中学生の時、英語の教科書に「ムジナ」の話が載っていたのを思い出します。

He painted a great many cats upon the screens; and then he began to feel very, very sleepy. He was just on the point of lying down to sleep beside one of the screens, when he suddeniy remembered the words;
"Avoid large places; - keep to small!"
The temple was very large; he was all alone;

このお話を知っている方はいらっしゃいますか?

「とある寺の小僧は頭はよいものの、1つだけ悪い癖がありました。そこらじゅうに猫の絵を描いてしまう癖。しまいには和尚もあきれて、寺を追い出します。妖怪の住む寺へ、たどり着いた小僧は、誰もいない寺の中でまた猫の絵を描いてしまいます。
眠くなった小僧は、和尚に言われた「夜は広い場所を避けよ。狭い場所にとどまれ」という言葉を思い出し、戸棚の中で眠りました。しばらくすると何者かが格闘し、叫ぶような音が聞こえてきます。怖くて戸棚の中で震えていた小僧は、夜明けを待って戸棚を出ました。すると、血だらけの大きなネズミの死骸が、その寺に居座っていた妖怪の死骸でした。だれが妖怪を倒したのか、小僧が描いたすべての猫の口が、血で染まっていました。」

みたいな話、八雲は最後に、「その後少年は国中に名を知られる絵描きになりました。日本を旅すると、いまでも少年の描いた絵を見ることができます。」と言っているのですが、誰のことなのでしょうか???????
雪舟が涙で描いたのは、ネズミでしょ・・・・・・?

そんなことを考えながら、心地よいジャズのメロディーを・・・・・・・・・・・
小僧じゃないけど眠気がさしてきました。
気が付くと風が寒いくらい・・・・・・・・「夏の気配」がいつのまにやら「風邪の気配」に変わってました、八雲が呼んだ妖怪「風邪の気配」・・・恐るべし!!
今夜は薬飲んで早く寝よ。

さて、今日の一枚は、休日の昼下がりにピッタリの一枚だと思いますよ。
私が居眠りをしてしまったのも、スタン・ゲッツのおかげ・・・・・・んっ?ということは、風邪をひかせた犯人はゲッツということか!!ゲッツめぇ!!!!(笑)
ともかく、心地の良い響き、ゲッツのスタンダードはそんな安心感があります。ゲッツにキスをする少年のジャケットも可愛らしくてとてもよい。
くれぐれもこれを聴きながらの居眠りにはご注意下さい。気持ちよすぎて、妖怪「風邪の気配」を呼んでしまいますよ。

STAN GETZ PLAYS
1952年12月12,29日録音
STAN GETZ(ts) JIMMY RANEY(g) DUKE JORDAN(p) BILL CROW(b) FRANK ISOLA(ds)
1.STELLA BY STARLIGHT
2.TIME ON MY HANDS
3.'TIS AUTUMN
4.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
5.LOVER COME BACK TO ME
6.BODY AND SOUL
7.STARS FELL ON ALABAMA
8.YOU TURNED THE TABLES ON ME
9.THANKS FOR THE MEMORY
10.HYMN OF THE ORIENT
11.THESE FOOLISH THINGS (REMIND ME OF YOU)