JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

獄門首の酒の味

2005年08月22日 | d-f

話しが前後してしまいますが、夏の休暇中に4冊ほど本を読むことが出来ました。
そのうちの一冊、これは古本屋で見つけたものですが、平凡社の東洋文庫から出ている「江戸小咄集」という本。
その中に紹介されている「酒売」という小咄をひとつ

獄門にかけて有るまえを、酒売すたすた通りければ、獄門の首が
「こりゃ酒売どの、其酒をたもれ」
といふ。酒売ぶるぶるもので
「御安い御用で御座ります」
と、茶碗に一ぱいついで呑ませて遣れば、獄門舌打して
「アヽいい気味だ、とてもの事に、あたまを一ツ叩いて下され」

酒飲みは、獄門首になっても酒が欲しい、
よほどうまかったのか、いつもの癖で額をポンと一つ叩きたかったのでしょう。
ところが叩く手がついていない
「酒売り、ついでにお手も拝借」と、まぁそんな話なのですが
現代に「獄門さらし首」っていうのは有りませんから、私みたいな酒好きは、墓に酒をかけてもらい、ポンと墓石でも叩いてもらうしか有りません。
「ようし、今から頼んでおこう」ふとそう思う自分が哀しい。

それにしても、「江戸時代の移動酒屋」いいシステムですよね、私なんかコンビニよりこれがいいなぁ
いったい何て言いながら売り歩いたのでしょうか

ライトバンにお酒を積んで
「さけー さけー 美味しい酒はいかがですかぁ 
キリッと冷えた純米酒、ほんのり甘い本醸造、人肌恋しいぬる燗も有りますよ」
「ヘイ、いらっしゃい」
なんて、誰かやらないかなぁ

星に願ってみましょうか、
ケニー・ドリューの「星に願いを」聴きましょう。

THE KENNY DREW TRIO
1956年9月20日録音
KENNY DREW(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.CARAVAN
2.COME RAIN OR COME SHINE
3.RUBY, MY DEAR
4.WEIRD-O
5.TAKING A CHANCE ON LOVE
6.WHEN YOU WISH UPON A STAR
7.BLUES FOR NICA
8.IT'S ONLY A PAPER MOON

入手

2005年08月22日 | y-その他

「What's JAZZ」のワルツさんが、お勧めとおっしゃる、加藤英介トリオの「シンプリー・イレジスティブル」を今日買ってまいりました。
あえて、プレビューを読まずに、とりあえず、私的に感想を書こうかと思います。

加藤さんというのは、とても力強いピアノを弾かれるのですね。
ただ、音を聴くかぎりですが実際は、もっと優しい音を得意とされる方なのではないかと感じてしまいました。
じつは、彼のピアノを聴くのは、ほぼこれが初めてなのです。

曲によって、パウエルっぽいフレーズやハンコックっぽいフレーズを感じ取れます。聞き込みが足りないので何ともいえませんが、もう少しドラム、ベースを押さえた演奏を一度聴いてみたい気がしました。
はっきり言いますが、このトリオのドラムは、私的には好きになれそうもありません。

悪いアルバムではありません、ただもう少しちがう形の方が彼のピアノが生きる気がしてしまいます。5曲目の「SWEET RAIN」のような曲を、「ドラムを代えて聴いてみたい」(小松さん申し訳ありません、これは個人の好みです、お許し下さい)

そんな理由からでしょうか、最も気に入った曲は、8曲目「WOMAN」でしょうか、(それでも、どうしてもシャリシャリはいるドラムが気にかかります)

酷評っぽくなってしまいましたが、とても良いアルバムだと思います。
人に紹介でもされないと、新たなミュージシャンのアルバムを買うという事が無くなってしまった今、ワルツさんからご紹介いただいたこのアルバムは、とても新鮮な感じがしました。ワルツさんには、感謝です。
「加藤英介」今後も楽しみに聴いていってみたいと思っています。

SIMPLY IRRESISTIBLE / 加藤英介トリオ
2003年6月24,25日録音
加藤英介(p) 林正男(b) 小松伸之(ds)
1.SIMPLY IRRESISTIBLE
2.KATHMANDU
3.SAGRADA FAMILIA
4.INNERMOST LONGING
5.SWEET RAIN
6.NAKED HEART
7.GROOVE ON
8.WOMAN
9.STAR EYES
10.民衆ロック