JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ちょとした感激

2005年08月03日 | v-x

予定通りというか、思った通りというか、やっぱり夕べは、たっぷりお酒をいただいてまいりました。

「いやぁ~、夕べの刺身、久しぶりに美味しい鰹だったなぁ。」

我が田舎では、この時期、刺身というと当たり前のように鰹が出てきますし、スーパーでも刺身売り場で一番大きな顔をしています。
ニンニクおろしか生姜おろしを薬味に、タタキではなく普通の刺身で食べる方が多いためか、スーパーで売られているものも皮をはいだものがほとんど、いかに新鮮でもすぐ味が落ちてしまうのが鰹、じつは、私はスーパーで鰹を買うことはありません。

鰹を一本買ってきておろすことも出来るのですが(私、おろさせていただきます。)さすがに我が家で一本は多すぎ、結局なかなか美味しい鰹にお目にかかれないのです。

毎日の日々の中で、しょうもないことに感激することってありますよね。夕べの鰹の味は、まさにそれでした。

昔、ジャズ喫茶でアルバイトをしていた頃、神奈川県の大和から偶然お越しになったお客様がいらっしゃいました。飲み屋さんを経営されている方でしたが、親戚の用事か何かで田舎に来られ、ジャズが聴きたくなってお越しになった方です。
「リクエストしたいんだけど、何ていうアルバムか忘れちゃって、一覧か何かないかなぁ?」
「すいません、一覧にはしてないんですよ。誰のアルバムかわかりませんか?」ときくと
「けっこう最近のなんだけど、アルト・サックスで、パリか何処かのスタジオ録音で・・・・・じつは、ジャズ詳しくないから」
とても感じの良いお客さんだったので、私も必至に考え「PHIL WOODS & EUROPEAN RHYTHM MACHINE」をターンテーブルにのせました。
かけた瞬間に「ニコッ」とOKサイン

「よくあれだけでわかったね」と大感激、自分のお店のアドレスを私に渡すと
「君、大学行くの?もし関東の大学だったら1度必ず、うちに来て」と言い残し帰って行かれました。

大学生になった私は、ふとその事を思い出し、そのお店を訪ねてみました。すると、
「これ飲んで飲んで」とジャックダニエル(当時は超高級酒、私など口にしたこともありませんでした)をボーン!
「これ食べて食べて」とつまみもドーン!
しかも、一銭もお金を取らないのです。たかだかレコード1枚で、それほどまでに感激していただいたとは、

なにげない日常の感激を、私も大切にしようと思っています。

PHIL WOODS AND EUROPEAN RHYTHM MACHINE
1968年11月14日,15日録音
PHIL WOODS(as) GEORGE GRUNTZ(p) HENRI TEXIER(b) DANIEL HUMAIR(ds)
1.AND WHEN WE ARE YOUNG (Dedicated to Bob Kennedy)
2.ALIVE AND WELL
3.FREEDOM JAZZ DANCE
4.STOLEN MOMENTS
5.DOXY