昨晩は、酒がないことを理由に飲みに出かけてしまいましたが、さすがに二日連続というわけにもいかず、新鮮な秋刀魚と烏賊、それに鮭の生はらこを買い求め、酒も仕入れてまいりました。
はらこは、さっそく醤油漬けにし、秋刀魚と烏賊は刺身でいただく予定です。(もちろん私が調理させていただきます。)
台風の影響か朝からいくぶん風が強くなっていますが、こんな日はゆっくり普段あまり聴くことのないレコードを聴いてみようと、「FORCH」というアルバムを聴き始めました。
以前、記事にさせていただいた記憶があるのですが、学生時代よく行った東京自由ヶ丘の「アルフィー」というジャズ喫茶で、初めて聴いたアルバムです。
2枚組のこのアルバムは、「毛沢東の栄光を讃え、彼の思い出となるようなレコードを」という、フランス社会党の依頼で制作されたものらしいのですが、A~C面までは毛沢東と文化大革命をテーマにした組曲、D面は南アフリカのアパルトヘイトをテーマにした曲になっています。
このことを知って初めてフランス盤のジャケットが理解できたのを憶えています。
当時、マックス・ローチはマサチューセッツ大音楽部の教授職に就いていましたが、同地にいたアーチー・シェップらと「アンダーグラウンド」なるサークル活動も行っていました。ここに依頼が舞い込み、マックス・ローチとアーチー・シェップのディオという、一種考えられないアルバムが完成したのでした。
さて、何故このアルバムが「普段あまり聴かないアルバム」なのか
正直、他人に「お勧め盤」として紹介するのは、きついアルバムといった内容だからです。特にメロディアスなジャズをお聴きの方に勧めるなどもってのほかであります。
もし、それでも聴いてみたいとおっしゃる方がいれば
1.一人でお聞きになることをお勧めします。
2.A面を聴き始めて、まずローチのソロから始まりますが、シェップが加わって、おもわずA面を聴き終えてしまったという方は、D面までいっきにお聴き下さい。
3.2の段階で5分でいやになった方は、他の面はお聞きにならないほうが無難です。
以上の心構えでお聞き下さい。(笑)
映画「スターウォーズ」ではありませんが
「ただ、無心にフォースを感じよ!!」
といった聴き方がベストではないでしょうか。
私の場合はいっきにD面まで突き進みました。
私はどうも金属っぽい感じのする音(まったくの個人的主観ですが)のアーチー・シェップが苦手で、聴くことも少なかったのですが、このアルバムを聴いた瞬間、
「おや?シェップ変わったんじゃないの」と思い、以降のシェップのアルバムをけっこう聴いた覚えがあります。
「アルフィー」で初めて聴いたとき、何ともいえない感動というか、ブルブルっと来たというか、そんな感じを受け、毛沢東の泳ぐジャケットにびっくりした私でありました。
FORCE
1976年録音
MAX ROACH(ds) ARCHIE SHEPP(ts)
A面 SWEET MAO 1.Preparation
B面 SWEET MAO 2.March
C面 SWEET MAO 3.Commencement
D面 SUID AFRIKA 76
上のジャケットが日本発売盤、下のジャケットがフランス盤、私は上のものしか持っておりません。
なお、全曲マックス・ローチのオリジナル曲です。