JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

同居人の死

2005年09月11日 | m-o

投票も済ませ、コーヒーを飲みながらゆっくりジャズを聴いています。

以前ご紹介しましたが、我が家には「カメ太」というカメが同居しています。
10年ほど前までは、とても多くの同居人がいたのですが、現在は彼だけになってしまいました。

熱帯魚の60㎝水槽が3槽、ウーパールーパーの「ウパちゃん」、みどりガメの「亀太郎」と「亀次郎」、インコの「小太郎」と「花子」、養子に出した猫の「幸之助」いろんな同居人と過ごしてきましたが、私が最もきにいっていたのは、プレコという南米原産の熱帯魚でした。

写真のプレコは「オレンジエッジ・ロイヤルプレコ」といって、私の同居人とは若干、色が違うのですが、私の同居人も流線型の間延びした顔が何ともいえない雰囲気をかもし出していました。

彼の寿命はとても永く、うまく飼ってやれば何十年も生きる個体もいるそうです。6~7㎝で我が家にやってきた彼は、15~20㎝まで成長し、毎日、食事以外は流木にただただへばり付いてじっとしている、シャイなやつでした。(最大で30~40㎝まで成長する魚ですが、成長スピードはとても遅い魚でもあります。)
当時、帰宅時間が遅かった私は、入浴後、グラスを片手にヘッドホンを付け、彼をじっと見ている時が至福のひとときでありました。(とっても暗~い、年寄りじみた趣味ですが....)

そんなある日、帰宅すると
(「あれ?水槽が......ゲッゲッ、プレコの水槽が無い」)
「おい、おーい、俺のプレコちゃんをどぅしたんだ?」
すでに高いびきの愚妻を起こすと、いかにも「まったくうるさいわねぇ」という寝ぼけ顔で
「今日ね、○×が、手を突っ込んで出しちゃったのよ、きがついた時は、もう死んじゃってた」
○×とは、我が娘であります、当時まだ小さかった娘が、水槽から彼を連れ出し、「可愛いね」とながめていたそうで........
以来、私が熱帯魚を我が家に連れ帰ることはありませんでした。

まったく、別れというのは突然やってくるものであります。

友を亡くしたベニー・ゴルゾンは、友に捧げる曲を作ろうと決意しました。「書いているときは暗い気分だった。音符を書くたびに大切な友人を失ってしまったことを実感しないではいられない。」書き上げるのに3週間かかったそうです。
「アイ・リメンバー・クリフォード」はこうして出来上がりました。

ブルーノート、一作目1538番では2曲、二作目1541番では4曲、この三作目では全曲、ゴルゾンの曲が使われました。
しかも、彼自身がメンバーに加わって、ブラウニーよりもはるかに若い19才のリー・モーガンにおもいをこめたこの曲を吹かせたのです。録音はワン・テイクだったそうです。

LEE MORGAN Vol.3
1957年3月24日録音
LEE MORGAN(tp) GIGI GRYCE(as) BENNY GOLSON(ts) WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) CHARLIE PERSIP(ds)
Compositions and arrangements by BENNY GOLSON
1.HASAAN'S DREAM
2.DOMINGO
3.I REMEMBER CLIFFORD
4.MESABI CHANT
5.TIP TOEING