毎日のできごとの反省

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映画寸評・エイセス・大空の誓い

2014-08-24 15:44:10 | 映画

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 古い映画である。日本人への偏見に満ちた映画であることを、出演した千葉真一氏は気付いていたのだろうか。あらすじはこうである。日米英独の第二次大戦のエースパイロット四人が、アメリカ各地の航空ショウで演技を見せている。ある時そのうちの一人の知り合いが事件に巻き込まれて殺される。その結果最終的には、四人が悪人の操縦する飛行機と戦うことになる。

 戦う前夜、千葉扮する日本人はエースパイロットなどではないと三人に告白する。翌日の空中戦で日本人は仲間を助けるために、体当たり攻撃をして死亡するが、悪人たちはやっつけられる、という、ごく大雑把に言えばこんなものであろう。

 ここで日本人に対する西洋人の典型的な偏見が見られる、人を騙す卑劣なやつ、自殺攻撃も厭わない、ということである。人を騙す、というのは真珠湾の騙し打ちであり、自殺攻撃とは特攻隊である。もちろん映画では仲間が自殺攻撃をした日本人に敬意を払っている。だとしても嘘つきの汚名は消えないのである。

 タイトルはエイセス Aces つまり空中戦で5機以上撃墜したパイロットの事をいっている。千葉真一の扮した日本人はエースパイロットではないのだからタイトルのAcesには含まれていないのである。何とも意地の悪い映画ではないか。日本人パイロットが偽エースだと知った米国人観客は、日本人は真珠湾の騙し打ちをする奴らだからね、偽エースもいるさ、と語るであろう。このようにして日本人に対する偏見は地道に定着していくのである。



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