約30年前
我が家の南側崖上の狭い急斜面は
庭園にもならず雑草の天下で
組石でなんとか対面を繕っていた
ある日
友人の造園家から
その急斜面に
木をプレゼントするから選んでと・・・
崖地の斜面に育つかなぁと
思いながらも
枝ぶりが大きくハート型の葉で
甘い香りの
桂が良いと・・・
春の紅い新芽、夏の新緑
秋の真っ黄色といい
風にのったらほのかな甘い香りがする
桂は我が家にとって四季の季節感を
窓越しに味わうことの出来る
大事な木となった
毎年成長著しく今では
根元で直径約50cm高さ12mを超える
巨木となり
シンボルツリー化した桂は
愛着が湧き
遠くから望んでも
その大きさが際立つ
台風が来た時など大きく揺れ
もしも倒れたら
隣家に被害が及ぶのではと
心配で夜も眠られなくなった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ae/a1e392403195adf3c5a63e49590eac47.jpg)
この間の台風は事なきを得たが
最近北海道にも強風が吹き
ポプラが道路に倒れたり
心配のつきない昨今だ
悩んだあげく
窓から葉が見らる程度を残し
剪定してもらう事に決め
友人の造園屋さんに頼んだ
ヒマラヤで遭難した人を
探しに行ったほどの登山家で
もちろん岩登りもやる
私の友人だ
大きな桂の木を狭い敷地で
重機も使わず
隣家にも落とさず
剪定するのはどうするのか
興味津々で当日を迎えた
時間は掛かったが
ハーネスで多くのカラビナを駆使して
種類の違うロープを巧みに操り
安全を確かめながら
チェーンソーやノコギリで
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/32/6bbb17121fef77d0a2a241ec60a95096.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/34/5a790359064cc09cdc1b66aab9100038.jpg)
ロープを切り倒す枝に
巻き付け
垂直に落とす方法で順次続け
無事剪定し終わった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/02/e10b59e9f0f5723828fc54329860acc2.jpg)
さすが登山家と感心
カラビナ、複雑なロープ使いと
小枝を渡歩く作業で
命をかけた仕事に
終始見上げて首が痛くなった
安全を確保しての
我が家のシンボルツリー剪定であったが
この桂はまだ若い
この先小枝が生え伸びるかもと・・・
剪定し終わった桂は
シンボルツリーとしての
存在感も充分にあり
痛い目に合わせ申し訳ないと
合掌して終わった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/d2/331592e5fc4a733b7014b190752cf6f2.jpg)
翌朝目の覚める様な快晴
今まで日陰だった三階の窓から
陽が煌々と刺し
朝日の温もりが
格別であった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/16/de31bce137f3147bd7a52d8735043244.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/76/93e43e7eaeba6b0adfe14fe872bd3ba0.jpg)