褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 ロリータ(1962) 題名のイメージはヘンタイっぽいですが・・・

2012年11月20日 | 映画(ら行)
 いい年をしたおっさんが、幼女・少女に対して性的嗜好や恋愛感情を持つことをロリコンと言う。ロリコンのイメージを聞いてみると、だいたいが「気持ち悪い」という答えが返ってくるが、恐らくロリコンの語源を流行らせた映画が今回紹介するロリータだろう。

 ちなみに本作のロリータだが、実はウラジーミル・ナボコフという作家の同名小説の映画化であり、立派な文芸小説を原作にした映画化。
 実際に映画として観た印象は確かにいい年をしたおっさんが、異常なまでに少女に執着するといった内容ではあるが、それほどキモい感じはしない。けっこう少女役がマセていて、想像するような危ないシーンなんか全く出てこないというのが原因か。

 実は今回紹介するロリータだがブログに記事としてアップするのは二回目。だいぶ前にアップしているのだが未だに訪れる人が多いのが、非常に不思議である。確かにロリータという言葉で検索して、訪れてくる人が毎日トップファイブには入ってくる。果たしてこれは一体どういうことなのか、俺にはさっぱりわからん?
前のロリータの記事のリンク先はこちら→ロリータ(過去の記事)(はっきり言って読むにあたいしませんが

 さてストーリーはハンバート(ジェイムズ・メイスン)が物が散乱している豪華屋敷に乗り込んでクレア(ピーター・セラーズ)を射殺する場面から始まる。
 そして、4年前に話が飛ぶ。パリからアメリカにやって来たフランス語専門の教授ハンバート(メイスン)は秋から始まる大学での講義に備えるために、夏の間だけの休暇用に未亡人のシャーロット(シェリー・ウィンタース)の営む下宿先を訪れる。さて、ここの下宿に決めようかと迷っていると、庭に水着姿の可愛い女の子を発見。自分の年齢を忘れてしまい、ついつい胸がときめいてしまったハンバート(メイスン)は今まで迷っていたのが嘘のように、ここを下宿先に即決。この女の子がシャーロット(ウィンタース)の娘でもあるロリータ(スー・リオン)だ。

 シャーロット(ウィンタース)はハンバート(メイソン)に熱を上げてしまい、彼に結婚を迫ってくる。ハンバート(メイソン)はロリータ(リオン)との仲がさらに深まることを期待して、心の中で大喜びして結婚するのだ。
 しかし、ある日シャーロット(ウィンタース)はハンバート(メイスン)がロリータ(スー・リオン)を愛していることを知って逆上する。怒りに我を忘れたシャーロット(ウィンタース)は外に飛び出してしまい事故死。
 運良く?ロリータ(リオン)と2人きりになることができたハンバート(メイスン)は、ロリータ(リオン)を車で連れ回し、次から次へとモーテルを転々とし異常なほどの独占欲をロリータ(リオン)に示すのだが、2人の後を怪しい人物が追いかける・・・

 観ている間は冒頭の射殺シーンが頭から離れず、どのような展開が待っているのか想像がつかずちょっと変わった恋愛映画というより、サスペンス映画の気分で観ることができるし、なかなかの驚きのドンデン返しも味わえる。
 ハンバート(メイスン)のロリコン振りは、頭の固い頑固親父がすっかり色気づいてきている愛娘を過剰心配する程度のもので特に想像するよりも気持ち悪く感じることはない。
 むしろ中年オヤジを手玉に取る女の子のしたたかさ、男のアホっぷりがよく描かれている映画だと思う。

 女の子からアレが欲しいコレが欲しいとねだられて、いつか願いが叶うと信じて身ぐるみ剥がされる馬鹿な男性は古今東西に関わらずに存在することがよくわかる。
 
 そして原作はかなり真面目な小説だと思うのだが、そこは鬼才スタンリー・キューブリック監督の映画。適度にふざけた場面があったり、笑える台詞が飛び出してくる。そしてこの映画の楽しみにピーター・セラーズの七変化ぶりも興味深い。
 ロリコンの変態映画を期待して観るとがっかりするが、意外に奥深い人間の本質が描かれており15歳以下以外の全ての人にお勧めできる映画です

ロリータ [DVD]
ジェームズ・メイスン,ピーター・セラーズ,スー・リオン
ワーナー・ホーム・ビデオ


ロリータ [Blu-ray]
ウラジミール・ナボコフ,ウラジミール・ナボコフ,ジェームズ・B・ハリス
ワーナー・ホーム・ビデオ


 監督は多くの名作を遺した鬼才スタンリー・キューブリック。歴史劇、コメディ、サスペンス、SF、ホラーとあらゆるジャンルにおいて名作をを遺しているのが凄い。彼の映画では有名ではないと思いますが、本作と同じく文芸作品を映画化したバリー・リンドンを紹介しておきます。

 教養があって、性格も真面目なハンバート役のジェームズ・メイソン。多くの有名作品に出演していますが、キャロル・リード監督の邪魔者は殺せ、アルフレッド・ヒッチコック監督の北北西に進路を取れがお勧め。

 ロリータの母親のシャーロットを演じるのがシェリー・ウィンタース
 太った体で泳ぐシーンを見せてくれるポセイドン・アドベンチャー、野心家の青年に愛され、最後はひどい目に遭わされる陽のあたる場所がお勧めです。

 いきなり殺されてしまうクレアを演じるのがピーター・セラーズ。ピンクパンサーシリーズが有名ですが、本作品と同じくスタンリー・キューブリック監督のブラックコメディの傑作博士の異常な愛情は彼の一人三役が見られるお勧め作品です。

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 競馬 マイルCS予想 今回は... | トップ | 映画 私の中のあなた(2009... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画(ら行)」カテゴリの最新記事