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『ファイアフォックス』クレイグ・トーマス【再読】

2012-09-30 | books
「ファイアフォックス」クレイグ・トーマス 早川書房 1986年
Firefox, Craig Thomas 1977

東西冷戦の真っ最中。ソ連が超高性能のジェット戦闘機を開発した。ミグ31ファイアフォックスは最高速度はマッハ5、ミサイルの誘導はパイロットの脳パルスから可能。西側の技術を遥かに上回るこの戦闘機と同等の物を作ることができない。開発した技術者を亡命させることもできない。残るは、この戦闘機を盗むしかない。英国の情報部と米国の情報部が共同で立てた作戦とは。盗み出せるのか…

うーむ。何十年かぶりで再読した。冷戦が過去の遺物になった現在でも充分に面白い。

70年代から80年代は、スパイもの、軍事ものなど冷戦や戦争をベースとした作品がたくさん書かれ、面白いものも多かった。ジャック・ヒギンズやフレデリック・フォーサイスが大好物だったこともあった。しかし、私自身の興味が変わったこともあるし、その手の小説のブームが終わったこともあって、あまり読まないカテゴリーになってしまった。

何事も食べ過ぎては飽きる。何事もたまに食べると美味に感じる。

本作は、どうやってファイアフォックスを盗むか、それに尽きる。そういうネタものは一度読んだら再読に値しないはずなのに、ネタを忘れたのでなんら問題はなかった。

では、また。


↓絶版らしい。
ファイアフォックス (ハヤカワ文庫NV)
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