「乙女の日本史」堀江宏樹、滝乃みわこ 東京書籍 2009年
男の、男による、男のための<おじさん史観>ではなく<乙女視線>で歴史を紐解いていこうという、また歴女かよ?とかBLなの?とツッコミを入れたくなってしまう本。
しかし全然そんなツッコミを入れる暇がなかった。これはいい。すごくいい。俺って実は乙女だったのかなと思うぐらいスムーズに頭に入って来る。ためになって、かつ面白いという教養系の本の必要充分条件を満たしている(必要充分条件の意味がよく分からなくて使っているが気にしない気にしない)
義経が兄貴ラブだったとか、上杉謙信女説を丁寧に検証してみたり、大河ドラマやマンガで日本史を扱ったモノをあれこれと紹介してくれたり。日本史マンガがこんなに多いのに驚いた。我が積ん読山脈に埋もれたままの「あさきゆめみし」だけではなかったのだ。
古代から聖徳太子、頼朝を描き、私は全然詳しくないのだが応仁の乱のきっかけになった日野重子という悪女を詳しく説明してくれたり、大奥の世界や、大久保利通をツンデレとしたり(笑った)
藤原氏が没落したのは、幼稚でワガママな子孫ばかりだったからだとか(ふむふむ)、戦国時代まではヒゲが濃くマッチョがもてたのに、江戸時代になってからはヒゲが薄くなよっとした系がもてるようになったとか(ふむふむ)、表紙とか中のイラストは乙女チックなのに中身はきっちりしっかりしている。
願わくば、続編をぜひ出して欲しい。お願い。頼む。
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ついでに10月8日、「乙女の日本史 文学編」として続編が出まーす。古今の日本文学から歴史が分かるという内容になってます。堀江のブログ、リンクつけときましたんで、詳細はそちらにて!
ではでは。
続編出ますか。
なるほど。情報ありがとうございます。
帯に「文学は現代と過去を結ぶ言葉のタイムカプセルです」
とありますが、ほんとにそうですね。