頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

お祭り好きなのよねん

2009-06-23 | days


先日の豚インフルの騒ぎ。しかし嵐が過ぎてしまったら後に残るのは「あれはなんだったんだ?」という疑問。こんな風に考えるのはどうだろう。

我々はお祭り好き。騒ぎ騒動は基本的に乗っかって騒いでおかないと。首相が漢字読めなかったらそれを会社で家庭で話題にする。パンデミックだと言われたらミックジャガーがパンを食う、パンでミックだ!と叫ぶ(人はいない) いや、例えば株価でも金利でも外国為替でも上でも下でもいいからとにかく動けと市場参加者は願っている。だからどっちかに振れる要素があれば、たとえちっちゃくてもそれに乗っかって買い(または売り)価格を上げ(または下げ)る。それと同じで、我々=話題という市場に参加している者であるから、何か話題が出ればなるべくそれに乗っかって一騒ぎしようとするのではなかろうか。

特に日本人に限ったことでもないけど。

だからインフルエンザの騒動にさんざ乗っかっておいて、後であれはなんだったんだ!と感じるのは=お祭りを充分に堪能している正しいあり方なのだ。私のようにマスク増産したら後で余るだろうなーなどと考えるのは全くお祭り参加者として正しくないのだ。お祭りはお祭りらしくただ楽しめればそれで良いのではなかろうか。相場の上下から利益を得るという意味での市場参加者よりも、エレガントかも知れない。特に利益が出るわけではないから。とお祭り好きを擁護してみた。

お祭り嫌いに対しては、先日のTBS系列「情熱大陸」で映画美術監督の種田洋平さんが「流行ものには飛びつかない。いい年して流行りものに飛びつくのはダメだ」とおっしゃっていた。インフル=流行ものと言ういうより、流行の話題ではあるが、そういうモノに飛びつかないことにもまた美しさがあるということなのだろう。関係ないけど種田さんが描くラフスケッチがあまりにもキレイで欲しいと思ってしまった。

まあインフルに限らず作品やファッションなど広く言えることかと思いますですね。以上、お祭りを肯定する立場、否定する立場双方から書いてみた。では、また。



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