頭の中は魑魅魍魎

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39歳の恋『残りの人生で、今日がいちばん若い日』盛田隆二

2015-09-01 | books
書籍編集者の柴田直太朗39歳はシングルファーザー。小4の娘は我孫子の実家に預けている。小説家志望の女性と恋愛関係(?)のような関係にあるが、彼女の最近の言動に不穏なものを感じている。百貨店に勤める山内百恵39歳は最近仕事を辞めてしまった。転職先を探すのに苦労したが、池袋の書店に勤めることになった。結婚相談所に登録し何人かの男性に会ったが、ピンとくる人にはなかなか出会えない。作家のサイン会を通して出会った柴田と百恵。障害はいろいろあるけれど、この恋は実るのか…

なんということのないはずなのに、なぜか夢中になってしまった。

柴田の娘の苦悩、柴田の母親というちょっと面倒な存在、離婚した妻の事情。柴田に感情移入してしまう。読む多くの読者が、自分は柴田と似ていると思うのではなかろうか。(たぶんすごくいい女である)百恵の内面もすごくいい。

いい女といい男が結ばれる、なんて単純な物語じゃないのもいい。

アラフォー男女の恋愛事情。若者のとは違う味わいがある。

残りの人生で、今日がいちばん若い日

今日の一曲

主人公の名は直太朗。ちょうどそんな季節でもある。森山直太朗で「夏の終わり」




では、また
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