東京でイラストレーターをしていた桃子。遠距離恋愛の末、東京を離れ田舎にやって来た。夫は信用金庫で働く優しい人。しかし義父がアルツハイマーになってしまった。義母は義父の世話で疲弊する。老人ホームにショートステイすれば、元々のでケチな性格のせいなのか、トイレットペーパーを大量に持ち帰って来る。義母は桃子には介護は無理だから老人ホームに入れようと言う。かなり旧弊な価値観を持つ人ばかりのこの町。長男の嫁はああしないといけない、これはしてはいけないという風に見られる。ホームに入れれば、ひどい嫁だと後ろ指をさされる。介護に悩む複数の家族、特に義理の娘(息子の嫁)の苦労を描く・・・
ふぅ。歳はとりたくないと心の底から思った。70歳ぐらいで、ポックリ逝くのが理想だけれど、無理なら後頭部に鈍器で殴ってもらっ(以下省略)
介護のリアルな姿がこれでもかと描かれる。そんな話はいくらでも聞いたり、見たりしてきたつもりなのに、どこか他人事のようにしか感じてなかったらしい。巧い小説の書き手によれば、起こる出来事がまるで自分に起こっているかのように感じてしまう。
ユーモアもあちこちにあり、単に「高齢化社会をリアルに感じる」だけの小説ではなく、物語そのものを楽しめる小説だった。
今日の一曲
Kings of Leonで、"Sex on Fire"
では、また。
ふぅ。歳はとりたくないと心の底から思った。70歳ぐらいで、ポックリ逝くのが理想だけれど、無理なら後頭部に鈍器で殴ってもらっ(以下省略)
介護のリアルな姿がこれでもかと描かれる。そんな話はいくらでも聞いたり、見たりしてきたつもりなのに、どこか他人事のようにしか感じてなかったらしい。巧い小説の書き手によれば、起こる出来事がまるで自分に起こっているかのように感じてしまう。
ユーモアもあちこちにあり、単に「高齢化社会をリアルに感じる」だけの小説ではなく、物語そのものを楽しめる小説だった。
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谷川直子 | |
朝日新聞出版 |
今日の一曲
Kings of Leonで、"Sex on Fire"
では、また。
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