頭の中は魑魅魍魎

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衝撃+衝撃=『死のドレスを花婿に』ピエール・ルメートル

2015-06-03 | books
ソフィーはベビーシッター。子供が死んでしまった。自分では記憶がないけれど、自分以外に殺せる人はいないのだから、自分が殺したに違いない。逃げなければ。逃げた先でファストフード店で働くことにした。逃亡を完璧にするには名前を変えなければならない。他人の出生証明書を得るには金が必要。店長に給料の前借を頼むと、性行為を強要された。すると自分では記憶にないのに、店長の遺体が。私が殺したに違いない… 次の章で、別の男の視点での描写に変わると、全てが一変して…

うーむ。「その女アレックス」が売れたので、別の出版社で出た同一作者の昔の作品を文庫化したけれど、どうせ大したことないだろうと思っていた。しかししかし。久しぶりに大好物中の大好物をいただいた。

人はここまで悪意に満ちた存在になれるのか。

ストーリーにここまでひねりを加えられるのか。

ラストも見事。ラストについては賛否両論ではないかと思うけれど、私は大好き。タイトルの意味もラストで分かる。

映像化強く希望。

死のドレスを花婿に (文春文庫)

今日の一曲

本とは無関係。Rufus Wainwrightで"Dinner at Eight"



では、また。
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