昨日(1/31)の朝日新聞朝刊、18と19面にどでかく「あらたにす」というサイトの宣伝と、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞の三紙の論説責任者の対談が載っていた。たぶん読んだ人は少ないように思う。だって、字が多いから。だって見るからに堅そうだから。しかし、よーく読んでいたら、朝日VS読売の対決があちこちに見られ、楽しませてもらった。
「あらたにす」は、三紙の一面を比較できるという「ある意味」画期的なサイトなので、ご興味ある人は見てみるとよいだろう。
さて、新聞なんて読まない人もいるので、バトルの一部を紹介しよう。カッコ内赤字は筆者の俺。
岡部直明 日本経済新聞主幹
若宮啓文 朝日新聞論説主幹(この人の発言に注目)
浅倉敏夫 読売新聞論説委員長
元旦の社説で何を訴えたのかと訊かれ、
若宮 「去年、読売さんが音頭をとって大連立構想が出てきたが、一気にそうなるのは不自然です。衆参で与野党がそれぞれ民意を代表していると主張するなら、いわば決勝戦をやって決着をつけないと」
(ほんと不自然だった。いいこと言うねえ)
(ほんと不自然だった。いいこと言うねえ)
(中略)
浅倉「若宮さん、意地悪く言うと選挙を急ごうというのは『早く民主党政権をつくるべきだ』と聞こえます」
(そうかな?)
(そうかな?)
(司会に選挙をやれというのは、民主党が勝つことを前提にしているのかという問いがありましたが。と言われ)
若宮「お言葉を返したい。浅倉さんのお話はそれなりの筋は通っているけれど、全部与党の人が言ってるのと同じです。(読売は)与党の機関紙っぽくなってる感じを受ける」
(おっと言っちゃったよ。みんながそう思っているとは言っても、大朝日新聞の論説主幹が大読売新聞の論説委員長を目の前にして。日経の岡部さんはどんな顔してそこにいたんだろう?)
(おっと言っちゃったよ。みんながそう思っているとは言っても、大朝日新聞の論説主幹が大読売新聞の論説委員長を目の前にして。日経の岡部さんはどんな顔してそこにいたんだろう?)
(中略)
浅倉「消費税導入が問題となったとき、ほとんどの新聞、マスコミは導入に反対でしたが、読売は断固導入すべしという社論を展開しました」
(じゃあさー今さらだけどさー、財源としての間接税がどうして直接税より優れているのかもう一回説明してくれる?)(ってゆうか、消費税引き上げにももちろん賛成してるんだよね?ね?)
(じゃあさー今さらだけどさー、財源としての間接税がどうして直接税より優れているのかもう一回説明してくれる?)(ってゆうか、消費税引き上げにももちろん賛成してるんだよね?ね?)
(中略)
若宮「朝日新聞は04年4月1日、『社説』をテーマに『比べて読めば面白い』という社説を掲げたことがありました。イラク戦争開始からちょうど1年たった時だったから、冒頭に読売新聞がイラク戦争開戦に賛成していたときの社説を引用させていただいて、こんなに違うんですよ、ということを朝日の読者にもわかってもらえるようにしたわけです」
(ああ、それ覚えてる)
(ああ、それ覚えてる)
(中略)
若宮「今年3月でイラク戦争も5年。先ほど読売さんは、消費税に賛成したという輝かしい実績を、大変誇らしげにおっしゃった。じゃあイラク戦争5年を迎えるとき、開戦を強く支持した社論をどう総括されるのか、今から楽しみにしています(笑)」
浅倉「楽しみにして下さい(笑)」
(楽しみにしてていいのかよー。イラク戦争の大義なんて今現在でも喪失しちゃってんじゃないの?)(あー読売って政府の機関紙だからブッシュの広報誌でもあるのかな?)
浅倉「楽しみにして下さい(笑)」
(楽しみにしてていいのかよー。イラク戦争の大義なんて今現在でも喪失しちゃってんじゃないの?)(あー読売って政府の機関紙だからブッシュの広報誌でもあるのかな?)
うーむ。俺が、巨人が異常なほど嫌いであることと、ナベツネも嫌いであることと、読売新聞を読んでいるとどうも肌に合わないこととの相関関係についてはいまだに判明していない。しかし、この対談を読んで、若宮さんという朝日の論説主幹のことが非常に好きになった。
昔から、「読売は右より、朝日は左より」なんて言われていることも、最近の若者は知らないだろう。新聞なんて読まないだろうし。インターネットで新聞が読めるので新聞なんて取らないという人も多いだろう。俺自身もネットで新聞が読めるようになってからある時期新聞を読まなくなった。しかし、ネットだと見出しをさっと流し読みしてしまって、単に「あった出来事を確認する作業」をしてるだけだと分かった。それ以降新聞に戻ってきた。
確か、爆笑問題の太田光が、新聞が事件をレイアウト化するのが嫌だと言ってるのをどこかで読んだ。ネットのように事件が箇条書きのようになっている方がよいと。しかし、編集が苦労して組んだレイアウトを見ていると、どの記事に力を入れているのか、どの記事を読んで欲しいかビジュアル的に分かる。まあ、俺の場合大きく取り上げられている記事はたいていどっか別の所で既に知っていることが多いので、とっても小さい扱いの事件や論説の類ばかり読んでいるが。
と言うわけで(どんなわけだよ)
みんなが新聞を読まない今だからこそ、新聞を読むと他の人の知らないことを知ることができるぞー
と誰に言ってるのか分からないことを小声でつぶやきつつ、失礼する。なお、本日アップ予定だったアホネタは急遽この記事に差し替えた。あしからず。
今日の教訓
なんにも
思いつかない
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普通は二誌比べ読みなんてあまりしないだろうし、どちらかに偏った思想になりがち。「時事ニュースは朝日新聞と報道ステーション」って人、かなり多いんじゃないでしょうか。偏った思想に陥らないバランス感覚を身につけたいところですね。
朝日といえばこないだ筆者が変わった天声人語が私好みの文章で毎日楽しみに読んでます。以前の筆者にみられた「意地でも政治家批判に結びつける」という姿勢が消えたのが好印象(笑)対して夕刊の「素粒子」は読むに耐えない程度の低さで大嫌いですまぁ一応読むんですけど。
意図していたわけじゃなく、ここにコメントがついていたことに気がつきませんでした。申し訳ありませぬ。
どちらかと言えば、やや読売嫌いな私ですが、たまに読んでみると、違和感がありつつも、これはこれで面白いかなと思ったりもします(笑)お金出してまで、読もうとは思わないのですが(苦笑)
おっしゃる通り、朝日はなんでもかんでも権力に物申すという姿勢、読売はややその逆。違う方が面白いのだとは思いますが、あまり度が過ぎると辟易しますね。
>普通は二誌比べ読みなんてあまりしないだろうし、
一部の人をのぞけば、しないでしょうね。
>「時事ニュースは朝日新聞と報道ステーション」って人、かなり多いんじゃないでしょうか。
発行部数が確か読売が一番多いと記憶してますが、周りでは朝日をとってる人が多いんですよね。baohさんの言うとおり「かなり多い」と想像します。
>偏った思想に陥らないバランス感覚を身につけたいところですね。
おっしゃる通りでございます。
素粒子は、読み飛ばすことが多いですね(笑)天声人語は、最初一見無関係なことから初めて、最後には時事問題に強引に結びつけるやり方にいつもニヤリとしてます。昔っからあんなやり方だったかよく覚えてないのですが。