この冬は日本海側の地方をはじめ各地で大雪となり、連日のようにその被害の様子が報じられている。
一方それに引き換えて、太平洋側では雪どころか雨も降らず、異常乾燥が続いていた。
そんな中で、先週14日は東京にも久しぶりにまとまった雪が降り、翌朝起きたら一面の銀世界となり、私がいつも散歩をしている井の頭公園でも下の写真のような光景になった。
立春から10日も経ってのことだが、東京ではたいてい立春も過ぎた頃に雪が降る。
もともと大寒やら立春やら啓蟄など、いわゆる暦の「二十四節気」は中国から伝来したもので、日本で言えば九州かそれより南の華中地方の気候を基準にしたものと言われる。 だから日本の気候とはズレがあるのである。
それはともかくとして、例年より遅れ気味ながら春は着実に近づいている。
ところで春近しを一番感じさせるものは何であろうか。 花粉症? 近年ではそう言う方もおられるかもしれないが、一般には梅の開花にそれを感じる人が多いのではなかろうか。
雪国は別にして、梅の便りがあちこちで盛んになった。
調布市にある神代植物園の梅園には30種くらいの梅の木があり、開花の時期が少しずつ異なるが、今や見ごろを迎えている。
だが私は早春の使者として、フクジュソウ(福寿草)が一番のお気に入りだ。
冬の寒気を払うようにして、土の中から顔を出した芽は10㎝も背伸びせずして黄色い花を開く。いや黄色というより金色(こんじき)色をした神々しいばかりの花である。
残念ながら梅などと違ってどこでも見られる花ではないし、また遠くからでも目につく花でもないので、多くの人には馴染みが薄いかもしれない。
同じ神代植物園にフクジュソウ園があり、春の兆しのメルクマールとして、いつ芽を吹くか2月に入ると5日置きくらいに様子を見に行く。
上記の雪にも負けずに力強く地中から芽吹き、そして花開いて来園者の目を楽しませている。今年ももうすぐ春がやって来るのだ。
神代植物園の梅も見頃になって来た
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