飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

プーチン大統領、4回目の大統領選に出馬を表明!

2017年12月07日 09時07分40秒 | Weblog

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プーチン大統領は12月6日、満を持して来年3月の大統領選に出馬を表明した。2000年にエリツィン大統領の後任として初めて立候補して以来、4度目の出馬である 。今回の任期は2024年までで、これがプーチン氏にとって最後の大統領の任期となる。任期を全うすれば実に20年間、ロシアのトップに座り続けることになる。

今回の出馬表明は、モスクワとロシア中部のニジニノブゴロドの2カ所で行われた。後者では、自動車工場内で労働者に囲まれての表明となった。折しも、来年韓国の平昌冬季オリンピックにロシアが国家として選手団を派遣できないことが大きな話題になっている中での発表となった。華々しく出馬表明をしたかった大統領としては、苦々しい思いをしているに違いない。

とはいえ、プーチン氏の支持率は今だに80%前後の高さを保っているうえ、有力な対抗馬が現れず、当選は間違いない情勢である。いわば信任投票であり、得票率がどこまで伸びるかが焦点とも言える選挙である。ロシア国民にとっては、事実上選択肢がない“不幸な選挙”といえないこともない。

不安といえば、現在65歳のプーチン氏が任期6年を全うするとすれば、71歳になるという点である。ロシアでは高齢の部類に入り、健康状態が問題化する可能性もある。その点、プーチン氏はマッチョの大統領を普段から演出していて、様々なスポーツに挑戦していることから問題ないかもしれない。

大統領としては任期が連続2期と憲法で定められ、次は最後の6年間になるので、レームダック状態になる可能性がある。これまでと同じ路線を維持するだけでは、国民の不満が高まるかもしれない。その一方、後継者を誰にするかの問題も浮上する。世界最大の国家を統率する大統領として、どこまで国民の信頼を得ていけるのか。プーチン氏にとって、まさに真価を問われる6年間になるだろう。(この項終わり)

                              
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