車で高松へドライブ。
その日は雨が激しく降っていた。
明石海峡大橋も鳴門海峡大橋も
雨にけぶり一面灰色の世界。
今回のドライブ目的は
友人の歯医者へ行くためである。
神戸から高松まで歯医者に行くなんて
贅沢のような感じだが、これは
セカンドオピニオンを求めてのこと。
じっくり親切に診てもらって、帰りに
いつも買う製麺屋でうどんを買って帰る
と言うと、最近気に入っているという
讃岐うどん屋さんを紹介してくれた。
「なら行ってみようか。」
という訳でそちらに向かう。
栗林公園の向かい辺りで便利な処
それに駐車場も広かった。
1台空きがあり車を止めて店内に入ったら
なんと長蛇の列だ。いやはや
週末とはいえこの雨模様の中だ。
高松中心部という場所柄だろうか。
そんなに並んでいるのなら、ただ
買って帰るだけでなく食べて行こうと。
しばし並ぶ。することもないので
つらつら厨房を眺めていると
次々に茹で上がってくる沢山の麺を
女の人がざぶざぶと水で洗っている。
「手が荒れるやろうなあ。」
連れ合いがぽつり。
大変そうだなあと思う。
余計なお世話だろうが。案外
うどん屋さんも家内工業的重労働。
旅行客が多いように感じた。
列は長いのに、座席は空席ばかり。
食べるより並ぶ時間の方が長いからだ。
「不思議な光景や。」
やっと順番が回ってきた。
私はひやかけうどんを
お連れは釜あげうどんを。
それにてんぷらとおでんを少々。
塩分が強いのはあまりだったので
ここの塩加減はちょうどいい感じ。
高松で讃岐うどんを食べた後は
大概、喉が渇くのが難点である。
たかがうどん、されどうどん。
しかしうどんを並んでまでして
食べるという行為は正直???。
古い奴だとお思いでござんしょうが
うどんはふらっと気軽に立ち寄って
小腹に収めるものという観念から
小生未だ抜け出せておらぬのだ。
■上原屋本店
香川県高松市栗林町1-18-8