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主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

塚口サンサン劇場「デューン 砂の惑星 Part2」「ホドロフスキーのデューン」ほか1本見てきました!

2024-09-12 23:06:00 | 映画感想
 サンサン劇場にはさまざまな初めてを奪われてきたわたくしですが、今日もまたひとつ初めてを奪われてしまいました。
 今回奪われた初めては「3作連続で同じ作品を原作とする映画を見る」でした。
 というわけで今日見てきた1作目はこれ!
 
 
 こないだ見てきた「デューン 砂の惑星」の続編にして完結編。こちらも公開当時にすでに見てますが塚口で上映するなら見ておかねばということで見てきました。
 先に言っておくとうっかり寝てしまった。昨夜変な時間帯に寝てしまったので変な時間に起きて、早朝から思いつきで部屋の模様替えをしてたのでえらく疲れてしまってたんですよね。
 まあ本作、ぶっちゃけストーリー的な盛り上がりってあんまり感じないんですよね。ストーリーを楽しむというよりは映像を楽しむ、いわば超豪華な画集とでも言うべき作品だと思います。
 映像はやはりすごいんですよね。どこまでも広がる惑星アラキスの砂漠、そして中盤から後半にかけてのフレメンvsハルコンネン軍の大バトルはやはりスクリーンで見ると迫力満点。
 そして本作でいちばん楽しみにしてたのがもちろんシャイ=フルードことサンドワームですよ。Part1ではそれほど出番がなかったサンドワームくんですが、今回はその分出番が大幅に増えててとてもいい。特にポールがサンドワーム乗りに挑戦するシーンでのサンドワーム出現時の地響きはもはや塚口は惑星アラキスになってた。スクリーンから砂嵐が襲ってきそうでした。
 
 続きましてはこの作品。
 
 
 「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」など、カルト映画の一言では到底片付けられないいろんな意味で衝撃的な作品を手掛ける名匠、アレハンドロ・ホドロフスキー監督。
 本作はそのホドロフスキー監督によって絵コンテまで制作が進んだもの、資金難によって中止され幻の作品となってしまったホドロフスキーのデューンにまつわるエピソードを、ホドロフスキー監督をはじめとした関係者へのインタビューによってまとめたドキュメンタリー映画。
 わたくし人形使いは、ホドロフスキー監督による「デューン」の制作が行われていたものの中止されたということは知ってましたが、その内情はあんまり知りませんでした。といった折にサンサン劇場でこの作品が上映されるということで早速見てきました。今日見てきた「デューン」関連作では本作がいちばん楽しみだったかも。
 まず、ホドロフスキー監督について。わたくし作品の方はそれなりに見てきましたが、ホドロフスキー監督自身についてはあんまり知りませんでした。本作で見たホドロフスキー監督の印象は「えらく元気なじーちゃんだな」でした。
 2024年現在で御年95歳。本作のインタビュー時はもう少し若かったでしょうが、なんかもうインタビューを受けているときのエネルギッシュさが老人のそれではない。オタクが推し語りしてるときの雰囲気でした。
 そして監督が語る数々のエピソードがまたすごい。特殊効果担当のダン・オバノン、絵コンテ担当のメビウスことジャン・ジローとはスタッフを探してたときに偶然出会う、音楽担当のピンク・フロイドがハンバーガー食ってて話聞いてないのでブチギレ、特撮監督の候補であったダグラス・トランブルをボロクソに言うなどなど。ファンキーなじいちゃんだなこの人……。
 中でも特にすごいのが、銀河帝国の皇帝役にあのサルバドール・ダリを起用しようとしていたところ。しかも出番は長くて5分。いったいホドロフスキー監督以外の誰にかのダリを自分の映画にチョイ役で出演させようという発想ができるのか。いや確かにあのヒゲは銀河帝国の皇帝っぽいけどさ……。
 そしてダリの音声記録ではしれっと「ピカソと公園で散歩してたら……」とか言ってるという。
 なんかもうすごすぎてワケがわからなくなっていました。監督が想定してた通りの形で「ホドロフスキーのデューン」が完成してたらどんなとんでもないことになっていたか見てみたかったと思うと同時に、監督自身がこの中止を否定的、ネガティブなこととして考えていないのも印象的でした。
 
 そして最後はこの作品!
 
 
 こちらはデヴィッド・リンチ監督によって制作された「デューン 砂の惑星」。こっちは見たような見てないような……といった感じです。むかーしむかしに見た気がするようなしないような……。
 本作のストーリーの流れはドゥニ・ヴィルヌーヴ版とほぼ同じだったので、先にそっちを見てたこともあって話はすんなり飲み込めました。
 そしてまず言及しておきたいのが特撮。こないだの「エイリアン・ロムルス」でも思いましたが、やはり実物があると実在感が違う。そして出てくる小道具大道具、衣装などがまたいかにもデヴィッド・リンチ、いかにもカルトSFといった感じで見てるだけで楽しいです。
 また、巨大なセットも見もの。
 ところでスティング演じるハルコンネン男爵のフェイド・ラウサ、なんかどっかで見た気がすると思ったらあれだ、「スナッチャー」のランダム・ハジルだ。調べてみてもそれっぽい話は見つからないので偶然……では片付けられないくらい似てるんだよな。
 ハルコンネン男爵はこっちのほうがヘンタイ感マシマシで好き。というかキャラクターに関してはデヴィッド・リンチ版のほうが圧倒的に立ってる気がする。興行的には受けなかったようですが。
 あとまあ……1本の映画にまとめるにはストーリーが長く、なおかつ起伏のバランスもあんまり良くないので、2時間20分はさすがに長く感じました。
 
 さてこれで世にある「デューン」の映像化作品は概ね見たわけですが、実はフランク・ハーバートの原作小説は未読だなんて口が裂けても言えない。
コメント
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