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四国八十八ヶ所霊場巡拝結願 お礼参り 〔金剛峯寺 ~ 奥之院 【満願】〕

2021年10月09日 | Ohenro88
『四国八十八ヶ所霊場巡拝結願 お礼参りの旅(10月7日~8日)』 金剛峯寺 ~ 奥之院 【満願】
金剛峯寺は、819年、真言宗を開いた弘法大師が修禅の道場として開創し、高野山一山の総称でした。一方、現在の金剛峯寺、明治2年に改称されるまでは青巖寺と呼ばれていました。この寺の建物は、平清盛、北条政子などが関わり、その後、文禄2年(1593)豊臣秀吉が亡母の菩提のために建立したもの。さらに文久3年(1863)再建されたのが現在の建物となります。壮大な玄関をもつ建物は、東西60m、南北約70mの主殿(本坊)をはじめとした様々な建物を備え、境内総坪数48,295坪の広大さと優雅さを有しています。主殿は東西三十間、南北三十五間の大建築で、大広間には狩野探幽の襖絵"松に群鶴"が、豊臣秀次自刃したという柳の間には狩野探斎による"雪柳白鷲"が描かれています。室内は写真撮影禁止だったのですが、生け花のイベント開催準備中のようで、生け花の写真は撮影OK?、また、本年2021年公開の千住博氏の奉納襖絵は写真撮影可とのこと。実は、千住博氏が、金剛峯寺の白ぶすまに筆を入れ足鰍ッ6年に及ぶニューヨークでの創作活動に密着したドキュメントNHKスペシャル『高野山 千年の襖絵 空海の世界に挑む』を事前に視聴し、今回是非とも拝見したいと思っていただけに、千住氏の画業40周年の集大成となる渾身の作品を、高野山の厳粛な雰囲気の中でたっぷり鑑賞することができ大感動。日本画の理念のもと、墨ではなく岩絵具を用いて、自然と向き合い時空を超えた"美"の荘厳さに圧唐ウれ、言葉になりませんでした。この旅のクライマックス、奥之院参拝の前に、1200年の歴史に新たな足跡を残した千住博氏にノックアウトされました。さて、いよいよ奥之院参拝へ。奥之院は、壇上伽藍とともに高野山の信仰の中心であり、弘法大師が入定されている聖地です。一の橋から御廟まで約2kmの参道には、おおよそ20万基を超える諸大名の墓石や祈念碑、慰霊碑の数々が、樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。前回は一の橋からお参りしたのですが、今回は、中の橋駐車場から向かいました。御廟橋を渡ると大師御廟への霊域に入ります。この橋を渡る人は、橋の前で服装を正し、礼拝(2度膝を折り3度目に礼拝)し、清らかな気持ちで霊域に足をふみ入れます。御廟橋には、36枚の橋板と橋全体を1枚として37枚と数え金剛界37尊を表していると言われ、橋板の裏には仏様のシンボルの梵字が刻まれています。橋板1枚づつ細やかに足踏みしながら、ご真言「南無大師遍照金剛」を唱えながら渡ります。御廟橋の正面突き当たりにあるのが燈籠堂。藤原道長によって治安3年(1023)に現在に近い大きさの燈籠堂が建立されました。堂内正面には、千年近く燃え続けていると言われる二つの"消えずの火"があります。燈籠堂を左周りに回り込むと、3間4面構造、檜皮葺、宝形造の御廟。承和元年(834)に弘法大師自らが現在の地に廟所を定めたとされ、翌年3月15日に入定が近いことを弟子らに告げ、3月21日午前4時に永遠の瞑想へ入ったと伝わります。弘法大師御廟にて、四国霊場八十八ヶ所巡拝結願のご報告を無事遂げることができました。ただただ感無量。唯一、残念だったのは、燈籠堂地下へは新型コロナウィルス感染対策にて入ることができなかったこと。そこには弘法大師に一番近づくことができる祭壇があり納経をしたかったのですが・・・これも弘法大師のお導き。昨年、未曽有のコロナ禍の最中に旅だった四国霊場八十八ヶ所巡拝を結願し、未だ終息を見せないコロナ禍にあって、高野山奥之院にてお礼参りができ、満願となりましたこと、衷心より感謝の気持ちでいっぱいです。多謝、感謝、合掌。

【金剛峯寺】 
高野山真言宗 総本山 金剛峯寺  〒648-0294 和歌山県伊都郡高野町高野山132

正 門  (金剛峯寺の建物の中で一番古く文禄2年(1593)に再建)




大玄関


小玄関 拝観入口


天水桶


主 殿




蟠龍庭 (大師御入定1150年御遠忌大法会の際に造園 2,340㎡の石庭は国内最大級)


阿字観道場  (阿字観とは真言密教における瞑想法で、仏との一体をはかるもの)


台 所




土 室  奉納襖絵 ≪瀧 図≫ 千住博氏 筆




奉納襖絵 ≪断崖図≫ 千住博氏 筆




経 蔵


鐘 楼


下 門




【高野山奥之院(満願)】



御廟橋 ここから聖域、厳粛な参拝が必須(脱帽、禁煙、スマホ・撮影・飲食・ペット禁止etc)


御廟橋手前より撮影


水向地蔵  足元に水を注いでから奥之院へ


頌徳殿


東日本大震災物故者慰霊碑