かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

インドはまだカースト制が残る後進国、というイメージを強調したいのでしょうか?

2008-11-21 23:26:00 | Weblog
 大分寒さは和らぎましたが、まだまだ寒い今日でしたが、何より、天気が悪くなってあまつさえ雨まで降り出したのには閉口しました。天気予報では晴れのはずだったのに、どうも全体に天気は低調です。来週は、少しは持ち直してくれればいいんですが。特に後半はまた遠出しますので、寒いのと雨とはなるべく願い下げたいのです。

 さて、インドで自分より下級カーストに属する少女にラブレターを書いた15歳の少年が、市中引き回市の上、懇願する母親の目の前で列車に投げ込まれて殺害されたのだそうです。わが国の常識から見ると到底信じがたい事件のあらましですが、抜きがたい身分制や様々な差別などの存在こそが世界の現実であり、何はともあれ平等と小さい貧富の差を実現したわが国は、その存在自体が奇跡的なのかもしれません。インドは、アジアにおいて中国と伍する軸となりうる国家であり、食糧や水の問題、一人っ子政策で急激な高齢化が進展する中国と違い、今も増加の一途をたどる若い人的資源、高度な数学的センスなど、将来的には中国を凌駕する潜在的な力を持つ国であろうと思うのですが、こういう前世紀の遺物が牢固として人々の中にこびりついているのを見ると、なかなか前途多難だな、と思わずにはいられません。まあこの種の話はインドのみならず、アメリカだって有色人種差別はあるのでしょうし、新大統領にはずっと暗殺の危険性が語られているようでもあります。それでも差別意識を前面に打ち出して殺人まで行うほどの蛮行は、さすがに少ないのではないのでしょうか? いずれにせよ、諸外国と付き合うには相手国の成り立ちや国民の文化、思想、思考様式のようなものをよく研究しておかないと、こういう事件もなかなか理解が及ばないことになるのでしょう。そのためにも様々な情報が求められるわけで、メディアには一方的に中国や朝鮮半島の情勢ばかりを伝えるのでなく、可能な限りアンテナを張って多くの国の動きをキャッチし伝えて欲しいと思うのです。この事件だって、単なる一部の過激派の犯行ということなのか、あるいは国民総意の一般的事象なのか、インド政府や国民はどう考えているのかをもう少し丹念に追求してもらえたら、今後の参考にもなるんじゃないでしょうか。


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