かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

失敗知識データベースとはなんぞや?

2005-03-23 21:07:33 | Weblog
独立行政法人科学技術振興機構、通称JSTと言う組織が、「失敗知識データベース」と言うものをwebで公開しました。(http://shippai.jst.go.jp/fkd/Search)
時間帯のせいなのか回線のせいなのか、コンテンツのせいなのか判りませんが、やたら重いサイトです。でも、中身は結構面白そうです。
例えば失敗百選と言うコーナーがあって、今のところ40件ほどですが、H2ロケット打ち上げ失敗から第4艦隊事件や水雷艇友鶴転覆まで、古今東西色々な失敗がリストアップされています。
できればそこからリンクでそれぞれの詳細なデータが見られたら便利なのですが、残念ながらサイトを立ち上げたばかりなせいか、そんな配慮は無く、必要なデータは表紙に戻って検索し直す必要がありました。試しに第4艦隊事件を検索してみましたら、PDFファイルで10ページにものぼる詳細なデータがあって、ちょっと驚かされました。駆逐艦吹雪の損傷箇所の図なんかもあって、科学に興味が余りなくても、歴史やドラマに興味があれば充分楽しめる内容で、読み応えは充分です。物事の進歩は過去の失敗を踏み台にしてこそ得られるもの。それは科学技術だけでなく、人間の活動全てに言える基本原理ではないかと思います。第四艦隊事件だって、科学技術としてみれば、船体強度の計算や設計方法、悪天候下の自然の力の凄まじさになりますし、社会学的には面子や慣例に囚われて柔軟に対処できない硬直した組織やリーダーのあり方、といった見方もできます。一つ一つ、失敗の無いような原因は千差万別ですが、そこに現れた問題点は、日々の生活に現れる「失敗」と根元的には同じと言えるかも知れません。その過去の先人が経験した失敗の英知を、ネット上で無料で見ることができるのですから、有り難いことです。まだまだアクセス速度やリンクの張り方など、使い勝手の点で問題多いサイトではありますが、これからも健やかに成長して欲しいサイトです。
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