予告編を見たときから楽しみにしていた作品でした。
ニューヨークの高層ホテルの窓の外に立つ元刑事で30億円のダイヤモンドを盗んだ罪をかぶせられたニックキャシディサムワーシントン。こいつが「崖っぷちの男」原題も「Man on a Ledge」でそのまんま。物理的にも崖っぷちだし、無実の罪で服役中な上脱獄して自らの無実を証明しようとしている立場的もまさに崖っぷち。
無実を証明しようとしている、、、と書きましたが、最初見ているときにはこのニックが何のためにこんなことをしているのか分かりません。誠実な人柄を調べた上で交渉人として刑事のリディアマーサーエリザベスバンクスを呼びつけ、自らの素性を隠し時間伸ばしをしているニック。実は耳に入れた無線で向かいのビルに侵入しようとしている弟ジョーイジェイミーベルと弟の恋人アンジージェネシスロドリゲスと連絡を取り合っている。
ん?これは自殺騒ぎに注目させて向かいのビルに侵入し、銀行強盗でもしようとしている?でもこのニックってどう考えても“いいもん”よなぁ。と思いながら見ていると徐々にその謎が解けてくる。
ニックと刑事マーサーとのやりとりと、ニックが見物人たちを挑発したりして騒ぎを起こし向かいのビルから注意をそらしているうちに弟たちがどんどんビル内で行動していくというのが、何回か同じようなパターンとして続き、ちょっと飽きてきたなぁと思ったころにちょうどもうひと展開してくれて、退屈さから脱出することができました。ラストスパートかかってからぐっと面白くなった感じです。
助かると分かってはいても、やっぱりあの高さから飛び降りられるとドキーッとしました。最後の弟くんが盗んできた指輪にはおいおい!っていう声もあるだろうけど、あの悪党にひどい目に遭わされたのだからこれくらいボーナスとしてもらってもいいよなって思っちゃいました。
ラストスパートに入ってからは、あれよあれよと言う間に都合よく展開するんですが、それでもやはり無実の罪が晴れる過程は爽快でした。中でも何が一番爽快だったかって途中で何回か助けてくれたホテルのベルボーイのおじさんが実はニックとジョーイのお父さんだった!って分かるところ。ニックってお父さんの葬儀のために刑務所から一時外出してそのまま脱走したんだよねー。その初っ端から全部こっちは騙されてたわけだー!って分かったときが一番爽快だった。映画とかで見事に騙されるのってすごく爽快なんですよね。
1年かけて準備したとか言ってたけど素人ばっか集まってここまで大それたことできるか?って思うけど、もうそのへんは言いっこなしってことにしましょう。
悪者役でエドハリスが登場するのですが、これはなんともったいない使い方かと思いました。ただの悪党なんてもっと誰でも良かった気が。マーサー刑事の同僚役で出ていたエドワードバーンズは久しぶりに見たなぁ。彼が登場したときにはもっと映画界で活躍する人になると思ったんですが、そんなに目立った活躍はしていませんね。
「リトルダンサー」で一気にブレイクしたジェイミーベル君は地味目ですが着実にキャリアを重ねていますね。彼の恋人役を演じたジェネシスロドリゲスはジェイミーベルくんには不釣り合いなほどセクシーでしたな。
サムワーシントンはやっぱりハゲ坊主のほうがいいな。どこかにも書いたかな。こういう誠実なヒーロー像が似合う人ですね。
「映画」もいいけど「犬」も好き。という方はこちらもヨロシクです。我が家の犬日記「トラが3びき。+ぶち。」