シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

LUCY/ルーシー

2014-09-17 | シネマ ら行

予告編を見て面白そうだなーと思ったので見に行きました。面白そうというか、正直なところ監督がリュックベッソンなので内容にはあまり期待していなかったのですが、スカーレットヨハンソンが超強い女性になりそうな感じだったし、強い女性のアクションが好きなので行ってきました。リュックベッソンは強い女性を描くのがうまいですからね。

がっ!!!感想は、なんじゃこりゃーーーーー???でした。

舞台はなぜか台湾。しょうもないボーイフレンドにはめられてマフィアに謎のカバンを渡すことになったルーシー(スカヨハ)。舞台は台湾だけどなぜかマフィアは韓国人チェミンシク。カバンを渡すだけのはずが気絶させられてお腹の中に謎の薬物を入れられ運び屋にさせられてしまう。その中継地点みたいなところでマフィアの下っ端にお腹を蹴られて薬物の袋が破れ、ルーシーの体内に謎の薬物がどんどん吸収されていく。その薬物は妊婦の体内で赤ちゃんの骨を形成するときに出る物質で、ルーシーの脳はどんどん覚醒していく。

その映像と同時に人間は脳の10パーセントほどしか使っておらず、その使用領域が増えるとどんなことが起こるかということをレクチャーしているノーマン博士モーガンフリーマンの講義が映し出され、観客はその講義の実例としてルーシーの変化を目の当たりにする。

脳をフルに使えるようになると、頭が良くなるとかそういうことじゃなくて、なんと他人を操作したり、物質を動かしたり、電気エネルギーを操作することができたり、時間を行き来したりできるようになるという。ってとこが「?」なんだけど、まぁそれはこの作品の設定だから受け入れるとして…

ルーシーは脳をフルに使えるようになったために、いま自分に起こっていることがなんなのかということも完全に理解し、それによって人間性が失われていくこと、自分の寿命はもう24時間ほどしかもたないことなども理解して行動を起こします。

当然このような危険な薬物を世界中に撒き散らそうとしている組織を潰すこと、それと同時に脳の権威ノーマン博士の存在を探しだし、自分が得た知識を自分が死んでしまうまでに博士に託そうと考えます。

脳をフルに使えるようになったルーシーは他人や物質をコントロールできるので、マフィアが殴りかかろうとしてもルーシーの前に透明の壁があるみたいに殴れないっていうシーンがあるんですが、なんかマフィアたちが滑稽過ぎて、でも笑えるって感じじゃなくてただただカッコ悪いシーンでした。そんなふうになってしまうルーシーなのでアクションらしいアクションはほとんどありませんでした。手をひょいってやるだけで大男が吹っ飛んじゃうし。まだ最初のマフィアから逃走するシーンくらいまではフル活性じゃなかったからカッコ良かったんですけどねー。

そんなルーシーなのに、博士に会いに行ってマフィアが追ってきたときは、マフィアの相手は刑事アムールワケドたちに任せて自分は博士に知識を残すためにパソコンに知識を移すという作業に入ります。映画的にアクションシーンを入れたいから刑事たちvsマフィアっていうシーンを作ったんだろうけど、あんなのルーシーが手でひょいってやれば終わりなのにねー。こっちの作業に集中したいからなんて理由づけは一応あったけど、脳をフルに使ってもそういうマルチタスクはできないってことか。

このルーシーが得た知識を博士に残すっていう一連のシーンが超意味不明。ルーシーが色んな場所や時間に移動して見たことを詰め込んでいるみたいなんだけど、別に生命の謎とかそういうことを解明した感じではなかったしな。最初の人類でルーシーと呼ばれている類人猿に知識を与えたのはこのルーシーっていうことなの?それはそれでもいいけど、結局ルーシーが博士に渡したかった知識って一体なんなのか全然分からなかった。そんなに頭が良いならもっと人類に役立ちそう技術開発とかさ、エコに役立ちそうな先端技術とかさ、そういうのを渡した方がいいんじゃないの?とか、思ってしまって。どうした、リュックベッソン。なんかちょっと哲学的な雰囲気にしたかったのかなぁ。それはあなたの得意分野じゃないから手を出さないほうが良かったんちゃう?って感じ。

とにかく活躍するスカヨハが見たくて見に行ったのに、それが見られなかったのが一番残念だったかな。それなら素直に「アベンジャーズ」見ろってことか。



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