苦労に苦労を重ねた末に、ようやく4月末以来の貯金1にたどり着きました。
残り6試合になった最終盤でも、日本ハムとのマッチレースはまだまだ続きます。
涌井との相性は悪くはないので付け入る隙は充分にあるとは思っていましたが、ロッテが攻略したと言うよりは涌井が勝手にこけてくれました。
首位を独走する西武が、それでも地元での胴上げにこだわったがゆえの失敗、そんなところでしょう。
西口の故障で空いた穴を、無理をして涌井を中5日で起用した時点で、今日の結果は決まっていたのかもしれません。
そう思えるほど今日の涌井はコントロールが定まらずに、まさに自滅という表現がピッタリの乱調ぶりでした。
そんな涌井を相手に序盤から攻めて塁上を賑わせながらも、例によって残塁の山を築いていただけに、正直なところイヤな雰囲気が漂っていました。
また久保を見殺しにしてしまうのか、そう思ったロッテファンは多かったと思います。
そのイヤな流れを断ち切ったのは大松の一発でしたが、13球も粘って四球を選んだズレータの貢献もかなりのものでした。
いつもなら空振りしてしまう外角のボールをファールで逃れたり、あるいは見送ることができたのは、涌井の出来が悪かったことを差し引いてもズレータらしからぬものでした。
急に選球眼やバットコントロールが良くなったはずもなく、それは1回や8回の三振を見れば明らかですが、それでも何かをやってくれそうな雰囲気は持っています。
橋本や大松など前後を固める打者の調子がよいからこそ言えることですが、こういう博打的な打者が1人いると相手投手には妙なプレッシャーを与えることになります。
ホームランも出始めましたし、このまま最後までメッキが剥げないことを願いたいものです。
不憫王子の久保が、久しぶりに白星を手にしました。
それも中継ぎ陣をきっちりと休ませる完投勝利、見事にチームに貢献してくれました。
今日は前回とは違って抑え気味のストレートを軸に、スライダーとフォークを絡めたコンビネーションが効果的で、ヒットは打たれながらも打線の援護もあったことで、攻めのピッチングができていたように見えました。
特にストレートは球速以上の伸びがあり、終盤にマークした145キロのボールは150キロぐらいに感じられる躍動感のあるものでした。
西武の各打者がプレッシャーからかボール気味の球に手を出してくれたこともありますが、今日は貫禄のピッチングであったと言ってよいと思います。
もちろんどこかで1本打たれていたら崩れていたかもしれない脆さも合わせ持つ久保だけに油断はできませんが、今日の攻めの姿勢は非常に好感が持てました。
ソフトバンクがだらしなくオリックスに負けたことで、西武に惨めな胴上げをさせることができませんした。
今日は1イニング3死球で乱闘があっただけに、もしオリックスが負けていればロッテに複雑な思いを抱きながらの胴上げとなったでしょうから、もったいないチャンスを逃しました。
ここまで覇気の無くなって6連敗中のソフトバンクと次の土曜日に対戦することになるロッテですが、和田がくるでしょうから難敵であることは間違いありません。
ソフトバンクも日曜日から楽天との最下位決戦が控えているだけに、必死になってくることでしょう。
順番でいけば清水が対することになりますが、もしかすると清水と渡辺俊という今年の勝ち頭を日本ハム戦にぶつけるべく、土曜日は小野を使うかもしれません。
それが吉と出るか凶と出るか、楽しみな週末になりそうです。
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