goo blog サービス終了のお知らせ 

オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

笑わない織田裕二

2011-07-03 01:21:04 | 映画

今日は映画館まで「アンダルシア」を観に行ったのですが、観やすい席が埋まっていたために断念をしました。
どうにも前売り券を買うと思い立って観たいと思ってもうまい具合にはいきませんし、レイトショーですと前売り券を買わない方が安かったりもします。
このあたりはTOHOシネマズに改善を願いたく、前売り券を買ってもvitで予約ができるようにしてもらいたいものです。

アマルフィ 女神の報酬

ポニーキャニオン

このアイテムの詳細を見る

仕方がないので買ったままで放置をしていた前作にあたるブルーレイの「アマルフィ」を観たのですが、これが結果的には正解でした。
主人公が同じだけだろうと前作を観ないままに最新作を観ようとしていたのですが、多少ですが人間関係が繋がっているようですから今日に「アンダルシア」を観ていたら後悔をしたかもしれず、同じ意味では「パイレーツ・オブ・カリビアン」の最新作も観ない方がよいのかもしれません。
そうなると「X-MEN」の最新作も観られませんし、早いところタンスの肥やしになっているDVDやブルーレイを観た方がよさそうです。

ストーリーとしてはローマで誘拐をされた邦人の女の子の捜索をするうちに別の事件が浮かび上がってくるという、割とよくある作りになっています。
ジョン・トラボルタの「パリより愛をこめて」も似たような感じでしたし、この手の映画の王道なのかもしれません。
ただ最後の最後まで裏が読めませんでしたし、ちょっと無理矢理感がないわけではなかったものの、なかなか面白かったです。
これであればテレビで放映をされた「外交官 黒田康作」にも興味が出てきましたし、しかしこれを観ていると「アンダルシア」の上映が終わってしまいそうなので、こちらはサブストーリーだとでも思ってまたの機会にすることにします。

それにしても織田裕二が笑いません。
好きな俳優ですのでテレビも映画もかなり観ているのですが、どちらかと言えば黒田康作のようなタイプが多いような気がします。
もちろん青島俊作のような役柄もありますが、以前はテレビなどでコミカルな演技も多かった織田裕二が、今は渋いニヒルな立ち位置になりつつあるように思えます。
それはそれで魅力的ではあるのですが、なんとなく無理をしているのではないかなとも感じられます。
いずれにせよ今や日本を代表する映画俳優ですから、今後のますますの活躍を期待します。

フジテレビの制作だけあって俳優陣は豪華ですし、こけおどし的なところはありながらもほぼ全てがイタリアでのロケとのことで、36.5億の興行収入は2009年の邦画では8番目に位置しますので、まずまずのヒット作と言ってよい作品です。
欲を言えば佐藤浩市に英語をしっかりと使って欲しかったと言いますか、あのシーンでの日本語は興ざめでした。
またエンドロールで電話の声が中井貴一だと知ったときにはちょっと驚き、また無駄に金を使っているなと思った「アマルフィ」でした。


2011年7月2日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (4)

愛は世界を救う

2011-07-02 01:51:43 | 映画

どうにもストレスが溜まって破壊行動に出る衝動を抑えきれなくなりそうだったため、久しぶりにレイトショーで映画を観てきました。
そして神人のように自分に代わって暴れまくってくれるようなものを期待して選んだのが「スカイラン」でしたが、ストレス発散とまではいかずともそこそこ楽しむことができました。
ちょっとグロテスクでPG12だけのことはある内容でしたので万人にお薦めはできませんが、前評判ほどのB級映画ではないというのが個人的な感想です。

スカイライン -征服-

SHOCHIKU Co.,Ltd.

このアイテムの詳細を見る

ハッキリ言って相手がエイリアンですから地球に侵略をしてきた意図が分からないのは当たり前の話ですし、暴れまくるよりは人間を集めまくっている理由が最後まで分からなかったので消化不良気味ではあったのですが、最後のオチに繋がるところなどは見事な展開と言えます。
軍隊の反撃でハッピーエンドになると思いきやそうでもなく、ひたすら健気に戦う兵隊さんが哀れにもなり、また頼りがいを感じたのは私だけではないでしょう。
高級アパートメントの一室という極めて狭い空間でここまで話を盛り上げたのは、ある意味でさすがでもありました。

ネタバレになりますので多くは書きませんが、テーマは「愛は世界を救う」といったところでしょう。
どうにもデビルマンを思い浮かべてしまったのは年代によるものなのでしょうが、これは最後まで観ないと分からない、あるいは観ても分からないかもしれない比喩です。
またまるで次回作があるような終わり方が悪評の一つの理由になっているようですが、個人的には想像力が広がって「あり」だったと思います。
それにしてもSFXは凄いと言いますか、こうなるとテレビの映像もどこまで本物かを疑った方がよいかもしれないと、そんなことも感じたエイリアンの容赦ない侵略でした。


2011年7月1日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

コメント (3)

運命は自分の手で切り開け

2011-06-03 02:43:25 | 映画

三連戦の最終戦は「アジャストメント」で、またしてもマット・デイモンです。
これで昨年から出演をしている作品の全てを観ていることになり、それだけ高収益俳優としての地位が盤石ということなのでしょう。
正直なところ「グリーン・ゾーン」と「ヒアアフター」はハズレでしたし、「トゥルー・グリット」は主演ではなかったので評価は微妙で、ちょっと太りすぎだろうと思いながら、またギャーギャーとうるさい外国人にいらつきながらの鑑賞となりました。

アジャストメント

ジェネオン・ユニバーサル

このアイテムの詳細を見る

上院議員候補の主人公が偶然に出会った女性に惹かれ、しかし運命の調整者と呼ばれる集団に無理矢理に引き離されることに抗っていく、そんなストーリーです。
ドラえもんを思い起こされるシーンがあったりもするのですが、もちろんそんなことを考えるのは日本人だけでしょう。
観るまではSFチックな作品だと思っていたのですが、これが実はラブストーリーですので映画などは分からないものです。
ただ面白かったか面白くなかったかと問われれば、まずまず楽しむことができたかなと思っています。

もう少し謎の組織である運命調査局とでも呼べばいいのでしょうか、彼らの存在意義などに重きを置いた方がよかったような気はします。
そこにピントがこなかったために、終盤の展開のきっかけとなった部分がしっくりとしなかったのが残念でした。
ハラハラドキドキのシナリオに乗って胸を揺らしながら走るマット・デイモンに感情移入ができるかどうかで、この映画の受け止め方は変わるのではないかと思います。
ちなみに14日のドリームジャンボの当選発表を心待ちにしている自分はハッピーエンドの運命を自分の手で切り開くことはできず、人事を尽くさずに奇跡を待つ、そんな他力本願な人生をのほほんと過ごす今日この頃です。


2011年6月2日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 


23年ぶりの親子の競演

2011-06-02 01:57:46 | 映画

プリンセス トヨトミ

ポニーキャニオン

このアイテムの詳細を見る

昨日が今ひとつで今日は面白かった、と言ってしまうと冷たい目で見られてしまうかもしれませんが、三連戦の二戦目となった「プリンセス トヨトミ」はかなり楽しめました。
戦国時代をホームポジションにしているということもありますが、長宗我部という名前が出てきたことも嬉しかったですし、そこで蜂須賀はないだろうと突っ込んだりもしました。
原作に忠実かどうかは読んでいないので分かりませんが伏線もここそこに仕組まれていますし、もしかしたらDVDを買ってしまうかもしれません。

妻夫木と松山ケンイチも良かったですが、中井貴一と堤真一も日本を代表する役者さんだけのことはあります。
この両人は3歳しか離れていないのですが23年前に親子として競演をしており、自分からすればそれ以来の揃い踏みです。
そもそも堤真一を初めて知ったのが武田義信を演じた大河ドラマで、実は前年も蘆名義広として出演をしていたようなのですが、その際の今に通ずる静かな中に狂気を秘めたような存在感が印象に残っており、またとぼけた役柄もこなせる幅の広さは舞台を多くこなしているからこそなのかもしれません。
この作品でも持ち味を充分に発揮をしていましたし、また武田晴信改め真田幸一の中井貴一も渋みのある安定感でしっかりと支えてくれました。
さりげなく岡田将生もキーマンとして、雰囲気を壊すことなく口元での表情を中心にした上手い演技であったと思います。

大坂の陣から400年、一人の少女を巡る大阪国と会計検査員との関係から話が展開をしていきます。
例によって単純な自分は先行きが見えずにどうなるのかとスクリーンにのめり込めましたし、そして意外なところに焦点を持って行った演出には驚かされました。
テレビ局が制作をしているだけにちょい役でメジャーどころがかなり出ているのも特徴で、そこは菊池桃子や玉木宏である必要はないだろうと思いながらもそれぞれが流れに溶け込んでいたのはさすがでもあり、これもこの映画の魅力の一つです。
ただ映画館で観なければならないとも言い難く、それこそ年末特番レベルと指摘をする向きもあるかもしれません。
それでも是非とも映画館で観ていただきたいと、そしてこの記事のタイトルの意味を知って欲しいと、ちょっとそんなことを思ったりもしている深夜2時です。


2011年6月1日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (5)

才能の無駄遣い

2011-06-01 01:52:38 | 映画

726チケットに間に合うように帰れれば球場にも行くのですが、まだそんな状況ではありません。
ただタクシー帰りになるようなことも減ってきましたので、今週に気になっていた映画が公開をされたこともあってレイトショー三連戦を組んでみました。
その初戦は「マイ・バック・ページ」だったのですが、まるで今日の試合のような消化不良の映画でした。

マイ・バック・ページ

バンダイビジュアル

このアイテムの詳細を見る

そもそも自分には時代背景がよくなかったのかもしれません。
学生運動と言われてもピンときませんし、もちろんその時代に生きた人たちの思いなどは分かるはずもありません。
そんなこともあってか妻夫木の青臭さや松山ケンイチの胡散臭さなどの演技には見所はあったものの、どこか白々しさを感じてしまったのが正直なところです。
妻夫木が流した涙に集約をするかのような演出にもついていけず、また松山ケンイチのつぶやきとその後の独演のギャップにも違和感があり、最初から最後まで感情移入ができずにどこか醒めた目で観ていた自分がいます。
それどころか松山ケンイチの演技が堂に入っていただけに不快感、うんざり感すら残り、それでもミーハーな映画に両人を揃えるよりはマシだったとは思うものの、もっと違った使い方はなかったのかなと、どうにも才能の無駄遣いだったような気がしてなりません。
レイトショーではあったものの公開4日目にして私を含めて4人しかいなかったスクリーンが物悲しく、しかしそれも仕方がないかなと思えた初戦の大敗でした。


2011年5月31日 鑑賞  ★☆☆☆☆(1点)

 

コメント (5)

フォースを使え

2011-05-20 03:37:36 | 映画

明日は夜間の立ち会いのために午後からの時差出勤ですので、確信犯的な夜更かしです。
そんなこともあって帰り道に映画館に寄って、「アンノウン」を観てきました。
これまた震災の影響で邦題を変えざるをえなかった映画で、しかし原題どおりではありますので、むしろよかったのではないかと思います。

アンノウン

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る

かなり面白かったです。
先日の「ツーリスト」を絶賛したことで会社の先輩に冷たい目で見られましたが、今回はそんなことはないと思います。
主人公とともに何が起こっているのかが分からないままにスクリーンに吸い寄せられましたし、最後の最後まで息をつく間もなく楽しむことができました。
交通事故による4日間の意識不明から回復をした主人公が妻にも周りにも自分の存在を否定される中で、徐々に自分が誰なのかを取り戻していくというストーリーです。
そもそものカラクリである強い思い込みがなぜに起きたのかの背景が今ひとつ不透明だったのが唯一のマイナスポイントで、それ以外はほぼ完璧と言ってよいでしょう。
ちょっとしたどんでん返しもありましたし、いくらなんでも88席のスクリーンに4人だけというのはもったいなさすぎです。

ちなみにあるシーンで「フォースを使え」と思ったのは、きっと私だけではないはずです。
クワイ=ガン・ジンであれば簡単な話です。
その一瞬はカットをされましたので動きは確認ができませんでしたが、きっとハサミが宙を浮いていたのだと信じています。
そしてこんなことを言っているからこそ先輩に軽くあしらわれるのだと、もちろんその自覚は充分です。


2011年5月19日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 


八日目の先に見えるもの

2011-05-17 01:30:16 | 映画

早く帰れるときは早く帰って寝ればいいものを、それではこれまでと同じだと一念発起してレイトショーを観てきました。
どっちに転んでも倒れるときは倒れるのでしょうから、それであれば好きなことをやって前のめりに倒れた方が後悔もないでしょう。
そんな言い訳を自分にしつつ、選んだ映画は「八日目の蟬」です。

八日目の蟬

アミューズソフトエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る

正直なところ積極的に観たというよりは、今月下旬からの注目作品のラッシュを前にした空白期間の中で、個人的に永作博美が好きだからというチョイスだったりもします。
先入観でお涙頂戴ものだと思っていたので、たまにはそんなのもいいかなと思ったこともあります。
ただ結果的に「さらば宇宙戦艦ヤマト」で涙したほどに涙腺が弱い私ですら涙することなく、感情の持っていきどころに困ってしまいました。
だからと言ってつまらなかったわけでもなく、もちろん面白いとは次元が違うのですが、約2時間半の長丁場を有意義に過ごせたと感じています。

ストーリーとしては父親の不倫の相手に生後4ヶ月で誘拐をされた主人公が、4歳のときに実の父母のところに戻りながらも馴染むことができず、自らも不倫で身ごもったことでかつて「母」とともに過ごした日々を追うように旅をしていく中で、それまでの後ろ向きの人生から前を向いての一歩を踏み出すといった感じのものです。
血は繋がらずとも本当の母娘として慈しみあったこと、このあたりがラストシーンでの涙を誘う演出だったのかもしれませんが、その記憶を取り戻したことが主人公にとっての新しい人生のスタートを切るきっかけとなったということなのでしょう。
やや過剰な演出はあったものの流れに無理はなく、また冒頭の独白がそのまま背景としてあり続けたことがよかったのだと思います。
どんでん返しもなく、また一部を除いて約20年前の登場人物が再び現れなかったことが深みを増すことに貢献をしていましたし、役者さんの演技もかなりの熱演でした。
意外だったのは色ものだと思っていた小池栄子が存在感を示していたことで、今後にかなりのオファーがあるだろうと予想をします。
一つ気をつけたいのはポスターなどに書かれている「なぜ」を探すものではないことで、ここを勘違いすると痛い目に遭うこと必至でしょう。
配給会社としては注意を引きたいのでしょうが、これほどこの映画の本質と乖離したキャッチコピーはないだろうと憤慨すらしています。
七日目に死んでしまう蟬が大半の中で八日目を迎えた蟬が見るものは何なのか、そして人と人との結びつきは何を意味するのか、それらを感じ考えることこそが主題だと考えます。

大きなスクリーンで、また迫力のある音響で、という映画ではありません。
ですからDVDなどで観れば充分、との評価もあることでしょう。
ただ映画館で観ることの利点は邪魔をされることなく集中ができることで、些事で中座をさせられることなく、その刻にのめり込めることが最大の魅力です。
かなり長い上映時間であるからこそ映画館で観て欲しいと、そう思える今日の映画でした。


2011年5月16日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (3)

エクソシストが生まれるまで

2011-04-17 00:34:51 | 映画

ザ・ライト エクソシストの真実

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る

今日の映画は「ザ・ライト」です。
日本では副題に「エクソシストの真実」とあるように、一人の神学生がエクソシストになるまでを描いた作品です。
これが実話を元にしたもので、登場人物は現在も現役で悪魔祓いを続けていることがエンドロールで紹介をされていました。

エクソシストと言えば1974年に公開をされた作品が有名ですし、私も子どもの頃に観て恐怖を覚えたホラー映画の代表作の一つです。
しかしこの「ザ・ライト」にはそういった派手な演出はなく、これは字幕の意訳かもしれませんが、悪魔の存在を疑う神学生に「首が回ったり緑のゲロが必要かい」という神父の言葉がこの映画を象徴していると言ってよいでしょう。
悪魔に憑依をされても破壊的な力を見せるわけでもなく、よって心を病んでいるだけとの見方もできますので、作中にもあるとおりその見極めは非常に重要で、そしてその判断もエクソシストに任されているとのことです。
これはある意味で魔女狩りと同じ危うさをはらんでいるようにも思えますし、しかしエクソシストはローマ司教区から正式に認められたものであるそうで、宗教観の薄い日本人にはなかなか理解がしがたい、どうにもホラーの領域から脱せられないのが正直なところです。
ですからかつての「エクソシスト」を期待して映画館に足を運ばれると、そのギャップにちょっと失望をするかもしれません。

そうは言っても全体的に暗い雰囲気の中で恐怖感を煽る演出はされていますし、実際に映画館のスクリーンで観てこその心拍数が高くなる映画ではあります。
年甲斐もなく体をビクッと震わせたシーンもありましたし、これはDVD鑑賞ではなかなか味わえない醍醐味です。
この映画に何を求めるのかによって評価はかなり乱高下をするでしょうが、アンソニー・ホプキンスの怪演を観るだけでも価値があると思います。


2011年4月15日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

コメント (2)

西部劇ではない

2011-04-09 00:39:26 | 映画

トゥルー・グリット

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

このアイテムの詳細を見る

先週に続いて今週末も休日出勤ですので大人しく帰って早寝をすればいいのですが、それではあまりに虚しいので、輪番停電が実質的に終わってレイトショーも復活をしていたこともあり、久しぶりに夜の寄り道をして映画を観てきました。
自分の傾向としては評論家の評価が低いものが当たりで、高いものがハズレの確率が高いだけに、その評論家が絶賛をしたとも言われている今日の「トゥルー・グリット」はかなりの賭けだったのですが、面白い、感動をしたというのとはまた違いますが、意外なぐらいに当たりの映画だったと喜んでいます。
こういった先入観が外れると観るつもりのない映画にも触手が伸びることになりますので、暫くは球場に行けそうにもありませんし、その穴埋めとしての映画館通いが増えそうです。

「トゥルー・グリット」は原作がある「勇気ある追跡」のリメイクで、1969年に上映をされた際の主演はジョン・ウェインですから、やはり西部劇と呼ぶのが正しいのでしょう。
ジョン・ウェインはこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞していますし、おそらくは名作なのだと思います。
時代としても南北戦争のあたりが舞台のようですし、リメイクですから「トゥルー・グリット」も西部劇だと言えなくもありませんが、しかし決して西部劇ではありません。
あくまでガンマンとしての登場人物は時代背景に即していただけで、これは立場の違う人間の友情の物語であり、しかし決してハッピーエンドではないところが良かったりもします。
なあなあの友情ではなく対立からの心境の変化が丁寧に描かれており、よって感情移入がとてもしやすかったですし、ストーリーにもさほどの無理はありませんでした。
観てみなければ分からないがプラスに転じた典型的な映画で、これだから映画鑑賞は止められません。


2011年4月8日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (2)

何を持って相手を判別するのか

2011-04-02 01:07:57 | 映画

くだらないと言われてしまえばそれまでですし、自己満足の世界でしかないことも分かってはいるのですが、輪番停電が行われているときにはナイターにも映画にも行かないと、電力を大量に消費をする娯楽には身を投じないことを自分に課しています。
自分が行こうと行くまいと消費をされる電力に変わりはありませんし、むしろ行った方が職場や自宅での電力消費が抑えられるので逆ではないかとの指摘もあるのでしょうが、心情的にそう決めてしまったので愚直にそれに従っています。
そんな私にとっては用事があっての早帰りと輪番停電の中止が重なった今日は映画を観に行くための日であり、しかもTOHOシネマズは毎月1日は1000円で観られますので、これはもう映画館に行かない手はありません。
3週間ぶりに観た映画は「ツーリスト」で、予想外に面白く刻を過ごすことができました。

ツーリスト

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る

「ソルト」のようなアクションがないアンジェリーナ・ジョリーと「アリス・イン・ワンダーランド」でがっかりとさせられたジョニー・デップという、いかにも看板倒れになりそうな配役とネットで氾濫をしている悪評に覚悟もしていたのですが、最初から最後まで気を抜くことなく楽しめたのですから多少の無理を押してでも行ってよかったです。
やや強引な展開や、まさにタイトルに書いたような指摘がピッタリなところはあったものの、そういった要素はどんな映画にでもあります。
そういったマイナス面が気にならないぐらいに、酷評をされているシナリオが自分にはわくわく感を与えてくれました。
お久しぶりのティモシー・ダルトンもいい味を出していましたし、年齢相応かつ役柄に応じた鈍くささを見せたジョニー・デップもちょっと見直したのですが、ややドアップのアンジェリーナ・ジョリーに微妙な失望感を覚えたのも正直なところです。
何にせよ久しぶりの映画館で「やっぱり映画はいいなぁ」と感じられましたので、今日のような幸運が再び訪れることをただ祈るばかりです。


2011年4月1日 鑑賞  ★★★★★(5点)

 

コメント (2)

先輩の金言

2011-03-11 02:31:21 | 映画

クリント・イーストウッドが監督をした映画は評価が高いようだが面白くない、分かりづらいとは会社の先輩の言葉でしたが、まさにそんな映画を観てきました。
マット・デイモンが主演の「ヒアアフター」で、私には難しすぎました。
勝手にホラーかスリラー系だと思い込んで映画館に足を運んだのが悪かったのかもしれませんが、かなり消化不良だったのが正直な感想です。

ヒア アフター

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る

津波に巻き込まれて臨死体験をした女性、幼い頃の手術により霊媒能力を手にした青年、双子の兄を交通事故で失った少年、この三者のエピソードがオムニバスのように展開をしながら、そしてたぐり寄せられるように絡み合っていきます。
個々の抱える問題が最後に解決をしたような終わり方でしたので描きたかったのはそこなのかもしれませんが、ラストシーンなどはあまりに唐突で違和感があり過ぎました。
私の理解力が足りないだけなのかもしれませんが、なぜに青年は女性と触れたにも関わらずあちら側と繋がらなかったのか、誰か説明をしてくれると嬉しいです。
料理学校で知り合った女性がなぜに去っていったのかも分からないままでしたし、ミッテランからヒアアフターにも無理があります。
129分もの長丁場で最後にどういった締めくくりとなるかに期待をしていただけに、やはり自分には単純明快な映画が向いているのだなと思い知らされたレイトショーでした。


2011年3月10日 鑑賞  ★☆☆☆☆(1点)

 

コメント (6)

熟年パワー全開

2011-02-11 02:38:47 | 映画

今日は4ヶ月ぶりに映画館に行ってきました。
中国との往復で「ソルト」「魔法使いの弟子」「ロビン・フッド」は観たものの、やはり映画館のスクリーンの大きさは魅力的です。
久しぶりだったので目が動きまくって気持ちが悪くなってしまいましたが、また暫くは映画熱が高まりそうです。

RED

ウォルト・ディズニー・ジャパン

このアイテムの詳細を見る

観たのはブルース・ウィリスの「RED」です。
引退をした元凄腕のスパイが自らの身を守るためにCIAに立ち向かう、というストーリーですが、爽快なアクションと先行きが見えない展開に吸い込まれていきました。
アクションという点ではブルース・ウィリスよりも脇役の方が頑張っていましたが、コミックが原作ということもありスーパーマン的な活躍ぶりは痛快でもあり、モーガン・フリーマンや御年94歳のアーネスト・ボーグナインなど懐かしい顔ぶれに思わず頬が緩んだのは年のせいかもしれません。
まさに熟年パワーが全開で、まだまだ自分も頑張らねばと思わされるような出来映えです。

どうやら続編も企画がされているようで、これは是非とも実現をして欲しいです。
地味にいい味を出していたカール・アーバンが、敬愛をするジジイと絡んで活躍をするような展開が希望だったりもしますが、原作がありますので無い物ねだりかもしれません。
何にせよDVDで観るよりは映画館で、とお奨めしたい一本です。


2011年2月10日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 


爽快さが一番

2010-10-18 00:43:31 | 映画

前回に特攻野郎をしてから1ヶ月、実はあの後に右足の内出血が足首周りに溜まって靴が履けないぐらいに腫れ上がるなど往生をしたのですが、今は健康体に戻っています。
だからというわけでもありませんが、久しぶりに映画を観てきました。
実のところは時間があまりなくて映画どころではなかったりもするのですが、観たい映画がどんどんとコマ縮小をしていくことに耐えられなくなったのが最大の動機です。
どうしても観るのはレイトショーになるので、「十三人の刺客」が昼のコマのみになってしまったことがショックだったりもします。

ナイト&デイ

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

このアイテムの詳細を見る

そんな中でチョイスをしたのが「ナイト&デイ」で、有名どころが出演をしているので聞いたことがある方も多いかと思います。
トム・クルーズは48歳、キャメロン・ディアスは38歳ながらも年齢を感じさせないのは俳優の持ち味なのでしょうが、あれだけの動きをやってのけるのはさすがです。
いろいろと評判が今ひとつとの話も聞こえてきますが、単純な私としては充分に堪能をさせていただきました。

やはり映画は爽快さが一番だと、そう思います。
考えさせられるもの、感動するようなものもよいですが、日常生活の鬱憤を晴らすかのようなものこそが娯楽です。
特に今は個人的にストレスが溜まる生活となっているため、多少の無理をしてでも映画館に足を運んで正解でした。
3Dでなくてもこれだけ楽しめるのですから、画面を暗くして重いメガネをかけてまで観たいという気がしなくなっています。
軽い気持ちで気分が晴れやかになる、それでよいと思います。
だからといって万人に受ける映画ではなく、血しぶきは飛ばなかったものの死人はぞろぞろですから、さすがに小さなお子様連れはお奨めできません。
もっとも最近はそういったシーンを避けての映画鑑賞は難しいようですし、ネットなどで免疫はできているようですが、そんな免疫は作って欲しくもありませんし、それこそ観ないで済むのであれば観ないに越したことはありません。

ストーリーはCIAのエージェントだったトム・クルーズが組織の裏切り者として追われ、空港で出会ったキャメロン・ディアスと逃亡劇を繰り返すという分かりやすい展開です。
武器商人などが絡んでの激しいアクションは「特攻野郎Aチーム」のようなスーパーマンぶりで切り抜け、また同様に奥深いシナリオではありません。
しかし逆に言えばそれが単純に映画を楽しめることに繋がっており、それはそれでよかったと思っています。
ありがちな内容ですから12月に公開の「キス&キル」との比較に興味が尽きませんが、週初に向かって力がわいてくるような109分でした。


2010年10月17日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (7)

特攻野郎オリオン

2010-09-14 01:25:54 | 映画

 

この1ヶ月ほど映画を観ていないので今日こそはとスケジュールを見計らって予約を入れたものの、帰り直前の打ち合わせが延びて最寄り駅に着いたのが開始の20分前、駅から映画館まで15分ぐらいはかかるので焦って自転車をこぎまくりました。
ところが前輪が路上の何かを噛んでスリップし、たまたま車道の右側を走っていたのでとっさにハンドルを右に切った反射神経は捨てたものではないと自画自賛をしていますが、かなりの勢いで縁石に向かって特攻をする羽目となりました。
駅に着いたときにパスをすることも考えたのですがレイトショーチケットの1200円を惜しんでしまい、その結果が買ってから1ヶ月のスラックスをゴミにしたダメダメぶりです。

特攻野郎Aチーム

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・
ジャパン

このアイテムの詳細を見る

そんな私が観たのは「特攻野郎Aチーム」です。
子どもの頃にテレビシリーズで見た記憶があるのですが、驚いたのが演じる俳優のイメージがその頃のままということです。
単なる思い込みなのか配役の妙なのか、帰ってきてから調べてみると微妙に違ったりもしていましたが、それでも雰囲気はしっかりと引き継いでいるように思います。
ちなみに当時のメンバーであった俳優が今作にも出演をしているとのことなのですが、どうにも誰がそうだったかが分かりません。
私の記憶などはその程度だと、ちょっと凹まされた気分です。

映画としては理屈抜きに楽しめる、そんな爽快さがありました。
4人がそれぞれの持ち味を活かした活躍ぶりを見せるのはテレビシリーズと同様で、オイオイと突っ込みたくなるようなスーパーマンぶりも底抜けな明るさで笑い飛ばす、それがAチームを楽しむための正しい作法でしょう。
適度な謎解き、と言うほどのものでもありませんが、ただのハチャメチャさだけではなく計算をされたストーリーも見応えがあります。
敵役であるリンチを演ずるパトリック・ウィルソンが若い頃のポール・ニューマンに似ているかなぁ、なんてことも思いながら楽しませてもらいました。

うだうだしていて「ソルト」を見逃した悔しさも吹っ飛ばすような、そんな「特攻野郎Aチーム」でした。
しかし地球に特攻をするのはほどほどにして、無難に今後も映画館に足を運ぼうと思います。
昨夏に高知でこけたのに続いてのこけっぷりを年中行事としないよう、年齢と相談をしつつペダルを踏み込むことにします。


2010年9月13日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (10)

夢の中の渡辺謙

2010-08-08 03:53:03 | 映画

インセプション

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る

平日に映画を観に行こうと思っても帰宅時間が不定のため、帰り際に予約をするのがほとんどです。
ですから観やすい席は既に埋まっていることが多く、公開とともに観に行きたかった「インセプション」は人気があるのか平日は断念をさせられました。
しかし休日もかなりの客入りのようで、結局は23時20分開始というかなり遅いレイトショーで観る羽目となりました。

渡辺謙は「独眼竜政宗」で出会ってから、ずっと贔屓にしています。
本人は嫌だったとの話を聞いたこともありますが、「炎立つ」や「御家人斬九郎」などの時代劇を中心に足場を築いていたことが私の嗜好に合っていたのでしょう。
ですから「天と地と」の撮影中に急性骨髄性白血病を発症したときには驚き、悲しみ、かなり心配をしましたが、無事に現場復帰ができてホッとしています。
そして今や押しも押されぬハリウッドスターとして日本を代表する役者となった渡辺謙の、実は映画では初めての出会いとなります。

ストーリーとしてはかなり難解と言いますか、夢の中で夢を見て、さらに夢を見るという階層の深いところで展開をしていきますので、油断をすると立ち位置を見失いかねません。
ただ逆にそれを狙っていたような気がしないでもなく、ラストシーンなどは象徴的とも言えます。
あれをどう受け止めるかは観る側に判断が委ねられているようで、なかなかいい出来栄えでした。
そして渡辺謙は主演のディカプリオの向こうを張って堂々たる存在感を見せており、英語もかなり板に付いています。
正直なところ時代劇以外の渡辺謙は今ひとつピンときていなかったのですが、苦労と年齢を重ねた大人の魅力がプンプンとしていました。
これまで観ていなかった作品も、TSUTAYAで探してみようと思います。

それにしても渡辺謙に配慮をしたわけでもないでしょうし、監督としては最初からのコンセプトなのでしょうが、いきなり日本語で始まったのには驚きました。
吹き替え版も別のスクリーンで上映をしていたので間違えたかと頭を抱えかけましたが、すぐに英語の字幕が出ましたのでホッとしました。
あの城とおぼしき建物には何とも言えないところがありましたが、あれが外国人から見た日本なんだろうなと、そんなこともちょっと思った真夜中の映画鑑賞でした。


2010年8月7日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

コメント (6)