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借りぐらしのアリエッティ |
今日は「借りぐらしのアリエッティ」を観てきました。
社会人になってから映画館で映画を観たのは昨年末が初めてでしたので当たり前と言えば当たり前なのですが、ジブリの作品を映画館で観たのは初となります。
そんなこともあってかなり期待をしていたのですが、その期待に応えてくれたとは言い難かったのが正直な感想です。
さすがにジブリだけのことはあって作画は安定をしていましたし、ストーリーに合った楽曲も見事でした。
しかし胸に残るものがなく、エンドロールが出たときには「これで終わり?」と思ってしまいました。
別に映画にメッセージが必須だとは考えていませんし、またリアリズムも求めてはいませんが、監督が何を表現したかったのかが分からず、また人間と同じような生活レベルの小人に興ざめをしてしまったことも否めません。
原作にどこまで忠実なのかは分かりませんが、どうやら5部作の1作目をモチーフにしているようですから、ストーリーにまとまりを欠いたのも仕方がないようには思います。
ただどうにも納得ができなかったのが、声優に俳優を採用したことです。
ジブリだけではなく最近はその傾向が強いように思いますが、やはり餅は餅屋、桶は桶屋です。
俳優でもプロ顔負けの技術を持ち合わせている人はもちろんいますが、できれば本職の声優に任せてもらいたかったです。
声優に比べれば俳優の顔が分かってしまうだけに、声を聞いてイメージが重なってしまったのも私が入り込めなかった理由かもしれません。
それでもジブリですから一定の興行収入は得ているようですし、世間での満足度も高いようです。
ある意味でブランドイメージが先行をしていることにもよるのでしょうが、それだけの品質に仕上がっていることは間違いありません。
ですから私も観たことを後悔しているわけではありませんが、ただもう一度観たいかと問われれば答えは否で、リピーターが殺到をしてというほどの人気にはならないと思います。
カリオストロやラビュタを期待すると裏切られること必至ですが、最近のジブリの傾向を考えればらしい作品であると、そんな評価をしておくことにします。
2010年7月22日 鑑賞 ★★★☆☆(3点)