電脳筆写『 心超臨界 』

人生は良いカードを手にすることではない
手持ちのカードで良いプレーをすることにあるのだ
ジョッシュ・ビリングス

つまり読書中は、考えるという作業の大部分は免除されるということだ――ショウペンハウエル

2011-04-21 | 05-真相・背景・経緯
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『読書について』
【 ショウペンハウエル、PHP研究所 (2009/3/18)、p153 】

本を読むというのは、私たちの代わりに他の誰かが考えてくれるということだ。私たちは、その人の心の動きを反復しているだけなのである。それは生徒が先生に文字を習うようなものだ。先生が鉛筆で書いてくれたお手本の文字を、生徒は機械的にペンでなぞる。

つまり読書中は、考えるという作業の大部分は免除されるということだ。自分の頭で考えなくてはならない仕事を離れ、読書に没頭するとほっとするのはそのためだ。だが本を読んでいる私たちの頭の中は、他人の思想が一時的に右往左往しているにすぎない。読書を終えて他人の思想が私たちの頭の中から引き揚げていったら、何が残るのか?

だから一日中おびただしい分量を猛スピードで読んでいる人は、何も考えずにひまつぶしできて、いい休養になるかもしれないが、自分で考える力がだんだん失われてしまう。馬にばかり乗っている人が、ついには歩くことを忘れてしまうようなものである。

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