孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

マレーシア・ボルネオ島  世界最大の花「ラフレシア」はカネのなる花だった

2015-05-05 00:08:52 | 身辺雑記・その他

(結構色が残っていますので、開花して3日目ぐらいではないでしょうか。直径は50~60cmほどでしょうか。)

マレーシア・ボルネオ島のコタ・キナバルを超弾丸旅行中です。

世界最大の花「ラフレシア」・・・6年前にやはりマレーシア・ボルネオ島のクチンを観光した際に、グヌン・ガディン国立公園でラフレシアを初めて見ました。

ただ、ラフレシアの花は6~7日しか開いておらず、クチンで見たものは開花から4日目(今回のものと比べると、もっと日数が経っていたのかもで相当変色が進んでどす黒い色をしていました。
http://4travel.jp/travelogue/10339078

今回ボルネオ島・コタキナバル観光では、も少し鮮やかなラフレシアを見たいという期待もありました。

****ラフレシア****
ラフレシアは東南アジア島嶼部とマレー半島に分布するラフレシア科ラフレシア属の全寄生植物で、十数種を含む。

多肉質の大形の花をつけるものが多く、中でもラフレシア・アルノルディイ Rafflesia arnoldii (日本語で「ラフレシア」と呼ぶ場合、たいていこの種を指す)の花は直径90cm程にも達し、「世界最大の花」としてよく知られている。

この花の花粉を運んでいるのは死肉や獣糞で繁殖するクロバエ科のオビキンバエ属などのハエであり、死肉に似た色彩や質感のみならず、汲み取り便所の臭いに喩えられる腐臭を発し、送粉者を誘引する。

形態
ブドウ科植物の根に寄生し、本体は寄主組織内に食い込んだごく微細な糸状の細胞列からなり、ここから直接花を出す。

茎、根、葉はない。花は雄花と雌花に分かれており、雄花の葯からは粘液に包まれてクリーム状になった花粉が出て、花の奥に入り込んだハエの背面に付着する。

このハエが雌花に誘引されて花の奥に入り込み、雌しべの柱頭に背中が触れると受粉が成立する。花弁は発泡スチロールのような質感で、踏むと乾いたようなパキパキという音を立てる。【ウィキペディア】
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ラフレシアは寄生植物であることを改めて知りました。

ラフレシアは生育場所・生育数が極めて限られているうえに、開花期間が短いため、いつ行っても見られるというものではありません。

コタ・キナバル到着早々に昨日訪れた現地旅行社で
「ラフレシアが見たいんだけど・・・・」
「ポーリン温泉の近くで見られるけど、今咲いているかどうかはわからない。現地に行って咲いていれば見られます」

行ってみて「咲いていません」と言われても困ります。
「電話があるんだから、だれかに聞いて確認できないの?」
「ガイドに聞いてみましょう」
最初からそうしろよ・・・という感も。このあたりが日本とマレーシアの違いでしょう。

結局、「咲いてはいます・・・・ただ、開花して5日目なので“almost dead”ですが・・・」とのこと。
まあ、残骸だろうが何だろうが、咲いていないよりはましかとも思い、今日の「キナバル公園・ポーリン温泉」のコースを予約した次第です。

なお、コタ・キナバル近郊には「ラフレシア・インフォメーション・センター」という施設があって、そこにもラフレシアが生育はしていますが、花が見られる確率はポーリン温泉の方が高いく、観光にもポーリン温泉が使用されることが多いようです。

観光客以上に、地元行楽客で賑わうポーリン温泉に行くと、「ラフレシア、ただいま咲いています」の看板が出ていました。

ここのラフレシアは公的な自然公園などではなく、個人の所有地で“庭先に咲いている”といったものだそうです。(もっとも、現場はジャングルのような感じでしたが)

ラフレシアを見るためには、一人あたり30RM(約1000円)を支払ます。
世界最大の花ですから、1000円支払うことには異存ありませんが、考えてみるとこうした料金はすべて土地所有者の懐に入り訳です。

見学に来る観光客は相当な数です。
今日十数分現地にいただけで、30人以上の団体客を含めて数十人が訪れていました。

1日では何百人にもなるのではないでしょうか。
仮に200人としても、見学料は1日20万円になります。

開花しているのが1年のうち半分としたら(ラフレシアが咲く場所は何か所あるようですから)、年間3650万円の収入になります。

ボルネオの物価水準は、メネラルウォーター1本が35円、簡単な昼食が200円弱という感じですから、日本の約3分の1程度ではないでしょうか。
そうすると、ラフレシア見物料は、日本の感覚で言えば、年間1億円程度・・・・ということにもなります。
これだけの収入が、殆ど元手をかけず転がり込むのですから、うらやましい限りです。

チケット管理などは、近所のおばちゃんみたいな女性がやっていました。
ラフレシア御殿でもできてよさそうですが、付近にはそんなものは見当たりませんでした。

これだけの莫大な収益を生む花ですから、誰かが種子が何かを盗んで、ほかの場所で栽培を始めるようなことはないのだろうか?とも考えたのですが、

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宿主のつるの傷ついた部分に偶然種子が入り込んだ時にのみ発芽が起こる。発芽すると菌糸のような形をとって、時間をかけて宿主の組織に侵入し、花を咲かせるまでに成長するには2-3年の歳月が必要である。

・・・・現段階では栽培は不可能なので、自宅の庭でラフレシアを観賞することはできない。【ニコニコ大百科】
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とのことですので、そういう心配もないのでしょう。完璧な独占状態です。

お金の話ばかりで、肝心のラフレシアがどうだったのかという話をするのが遅れました。
予想以上に鮮やかな状態でした。

よく悪臭のことが言われますが、においは全く感じませんでした。

2か所で咲いていました。大きい方で直径は50~60cmほどでしょうか
キャベツのような蕾も出ていましたので、順次咲いていくのでしょう。

土地所有者の懐にもお金が転がり込み続ける・・・・ということです。
コメント
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