銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

日光・神域(北関東の空っ風)

2010-01-02 22:30:28 | Weblog
 今、夜の九時に鎌倉に帰ってきて、煌々と輝く月を見ました。お正月は、産業界がお休みなので、関東平野は、空気が澄み切ってきます。ただ、横浜・鎌倉周辺は丘があるので、月が見えにくいのです。ですから、夜、外を歩いていて、偶然という形で、美しい月を見るとドキッとするほどです。
 しかも、今日の私は日光へ行ってきて、帰りの湘南新宿ラインの中で、関東平野の東から上がる、大きな月も見ました。月に恵まれた一日でした。

 ところで、2010年1月2日の関東は、朝から晴天でした。私たち夫婦は青春18切符(学生向けの安い周遊券)と湘南新宿ラインを利用して日光へ行ってきました。

 小学校六年の修学旅行以来、55年ぶりの日光です。輪王寺の裏参道を登るときに霜柱を見つけて、『おお、何十年ぶりに見るのだろう』と、ともかく感動しましたが、さすが、電車で、二時間半も北上すると、寒いです。体感温度が、5度ぐらい低く、手がかじかむかな? という感覚を久しぶりに味わいました。
~~~~~~~~~~~~

 ところで、申し訳ないのですが、日光神域は、・・・・・ちょっとお金とり主義が目立つかなと・・・・・いう感じです。鎌倉では、八幡宮様は拝観無料です。そして、お札を買いなさいという強制的な放送がありません。しかし、今日は日光神域の中で、重要な場所、二箇所で、解説の後で、「お札を買いなさい」という大きな声のお言葉に、出会ってしまったので、いささか参りました。

 個人的な拝観なのですが、団体客が満員なので、自由に動けなくて、そのお声を聞かざるを得ず、それには参りました。これは、その内陣には、一般客を入れないで、護摩・祈祷料、5000円以上を払った人だけを入れて、それらの特別な参拝者には、それなりの格のお札を授けると言う形になさったほうがよいと感じました。
 もう一箇所、東照宮の薬師堂、鳴龍の後のお声ですが、そちらのほうをどう改善したらよいか、ちょっと、提言が見つかりませんが・・・・・

 鶴岡八幡宮も、信仰と、観光を分けた形式で、内陣に上がれるのは、特別な祈祷料を払った人だけです。成田山もそうですね。そういう形式になさったほうがよいと感じました。観光と信仰(お札を買う行為)は、分けられたほうがよいと感じます。ごったに成っているので、かえって、神々しさが失われています。観光として訪れているひとには、内陣に入れないでもいいのではないかしら?
 
 立派なお寺なのに、お客様を子ども扱いする措置で、とても、残念です。

 それと、全神域の拝観料ですが、統一切符が1000円です。が、ちょっと、重要なところは別の切符が要るのです。大切なところを見逃さないようにしようと思うと、2520円いるでしょう。今日の私は輪王寺宝物館だけは、順路上見ることが面倒だったので抜かしましたが、後はすべて拝観したので、2020円かかりました。
 徳川家のパトロンネージがない今、拝観料が大切でしょう。でも、さきほどの、「お札を買いなさい」という解説後のお声と、混ぜ合わされると、なんとなく、釈然としないのです。
 しかも神域のあらゆる場所にお札等の売り場があって、神域が、少し汚れて見えるのです。これにはちょっと参ってしまいました。

 『神域らしいなあ』と感じてほっとした場所は、徳川家康のお墓に向かう石段の場所です。段差が急な石段が杉林の中に、ずっと続いている箇所は、やや、清冽であり、ほっとします。あと、東照宮からニ荒山神社に向かう参道も静かです。

 が、輪王寺の塀の中も、東照宮の塀の中も、ニ荒山神社の塀の中も、なんとなく、『散らかっているなあ』という感じを、受けるのです。しかも先ほどのおすすめの声が気にかかりますよね。外人の特に個人客はどう思うだろうと、推察すると残念です。がっかりしてお帰りになるのではないかしら?

 身びいきで言うのではないが、鶴岡八幡宮の神域のほうが狭いと思いますし、山も低いのですが、より清潔です。日光は山の奥行きが深いのですから、本当なら、静謐で、清潔でなければならないのです。その中での陽明門の華麗さも、引き立つでしょう。
~~~~~~~~~~~

 京都や奈良はどうなのだろう。拝観料を取るでしょうね。だけど、日光は狭い地域に固まって、三つの寺社があるので、全部で2520円を払うのは、なんとなく、個人客には不満を感じさせるのです。鎌倉だって拝観料をお取りになるお寺は、実は内々では評判が悪いのです。地元民にとっては、拝観料をお取りに成らない静かなお寺が、好ましく見えるからです。
 それに鎌倉は、各寺社が散らばって存在しています。鶴岡八幡宮から東に向かって、え柄天神、頼朝の墓と、拝観料がない寺社が続きます。その後で、鎌倉宮、覚園寺、瑞泉寺、報国寺と拝観料をお取りになる寺社が続きますが、また、杉本寺、浄明寺と、拝観料の要らないお寺が現れて、
 半日、一日の旅行内で、適宜だと思われる、拝観料の支払いで済むのです。

 もちろん、北へ向かえば、建長寺、明月院、円覚寺、東慶寺と、拝観料が必要な寺社が続きます。また、西へ向かえば、高徳院(大仏寺)、長谷寺と拝観料をお取りに成る寺社が続きます。でも、どちらも、相当に離れています。それで、全部を一気に回ることが不可能なので、日光で今日味わったような感覚を味わったことがないのです。

 日光には外国人のお客が多いのです。団体客(特に中国語を話す人たち)は、個人で拝観料を支払わないので、お感じにならないでしょうが、この仕組み、特に宝物館とか、家康のお墓へ入る区域に、500円ずつ別々にお金をお取りになること、特に消費税を込みで、520円をお取りに成ることには、大いに疑問を感じました。
~~~~~~~~~~~
 昔(1965年)に北海道に旅行に行ったときに、何もかも高くて、観光地値段なので、幻滅した記憶があります。今、北海道はブームが去った感じですよね。人気があるうちに、誠実な運営をなさって欲しいと感じます。私みたいな一個人が何を言っても、通じないでしょうが、

 バスの中で親切な75歳ぐらいのご夫人が、神橋を、かみはしと発音してしまった主人を心配して、・・・・男体山と、女峰(にょほう)山の違いやら、栃木県特産のイチゴが、女峰(にょほう)山から名前を取った・・・・・などと教えてくれました。私がその親切を感謝する意味で「よくご存知ですね。(そして、説明が上手なので)先生でもなさっていたのですか?」と聞くと、「いえ、ここの生まれですから」ですって。彼女は日光をとても愛しているのです。地元民の誇りの的である、日光神域です。

 ぜひ、清冽で、崇厳な自然と、合致した運営をなさっていただきたいと感じました。
 あの「お札をお求めください」という説明だけは、おやめいただきたいと感じました。2010年1月2日     雨宮舜
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする