銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

浜松市の、楽器博物館は、グッドです。

2010-01-13 00:48:35 | Weblog
 さて、焼津訪問の後、浜松まで行きました。青春18切符でですから、ゴトン、ゴトンというのんびりした形ですが、焼津を過ぎると、電車は、観光ムードを離れて、通勤電車のムードになってきます。静岡市を中心として、東へ西へと、通勤や買い物の人が乗っていて、観光客などいない感じです。浜松が近くなると、今度は浜松が中心の通勤圏になります。

 さて、私は一生で初めてのこととして、浜松に降り立ちました。ともかく、街が華やかで、それには驚きました。東京から新幹線に乗ることが多くて、青春18切符を使い始めたのは、2009年が初めてですので、浜松は今までは、あっという間に通り過ぎる町だったのに、降りてみると、駅近辺は静岡駅付近よりも華やかという感じです。

 観光案内所でもらったパンフレットによると、浜松は政令指定都市なんだそうです。夫婦二人でどうしてこんなに元気がよい街なのだろうと、考えました。スズキという看板もあったので、主人が「ホンダだけではなくて、スズキもここにあったのだ」と、ちょっと、おどろいた声を上げました。私が「自衛隊もあるのかしら?」と聞くと、「あるだろう」と答えます。

 ヤマハ、と、河合楽器があるでしょうし、ローランド(電子ピアノの会社)他があるのは、有名ですし・・・・・ともかく、元気のよい会社から税金が入ってくる都市なのでしょう。よかったわね、住んでいる人たち・・・・・と思いました。
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 せっかくパンフレットをもらって、ずいぶん、たくさんの見るべきところがあるのを初めて知りましたが、
 時間が既に、4時近くなので、たくさんのものは見られません。何を選ぶかですが、楽器博物館というものに、目をつけました。

 そこへ向かう途中に、ACT CITYという高層ビルを見つけました。音楽用ホールと美術館(貸しギャラリー風)がある模様で、その上が、一部ホテルになっているみたいです。いわゆる第三セクターと言うものでしょうが、横浜でシルクホテルが、衰退して行ったのを眼のあたりにしているので、『大丈夫かなあ』と心配しました。が、ホテルオークラがテナントとして入っているのだそうです。それなら、ノウハウもある会社ですし、伝統もある会社ですから、浜松のコアとして、ちゃんと発展をしていくだろうと、安心しました。

 ともかく、楕円形で、ミルクチョコレート色の外壁を持ち、威容を誇るタワーです。新幹線からは感じなかった威圧感を、電車を降りて傍を歩くときに感じさせられました。
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 さあ、初めて入る楽器博物館です。非常に充実していました。たくさんの楽器がそろえてあって、(あえて言えば、弦楽器は、少ないかな? やはり、鍵盤楽器の収集が圧倒的に多いです)・・・・・しかも音が出るように工夫がなされています。

 音は事前に用意されたものをヘッドフォンで聞く形ですが、今目の前にある楽器の音がどういうものであるかを知るのは楽しかったです。

 特にイランの音楽などは、聴いたことがないので、面白く感じました。イランへは過去に旅行もしたから余計です。同じことはトルコの音楽についても言えます。旅行はしていますが、音楽を旅行中に聴くことは、ほとんど無いからです。ただ、トルコの軍楽隊はよくテレビに出ますね。また、インドネシアのガムラン音楽もテレビに出ます。
 でも、イランの音楽など、テレビには、出てきた事が無いので、本当に驚きました。音もメロディもきれいでした。

 後、鍵盤楽器の種類は多くて、ヤマハや河合にとっては、いわゆる、ライバル会社でもあろう、ベーゼンドルファーとか、スタインウエイもおいてあるのにも感心しました。そして、ピアノ発生当時からの歴史を感じさせる、展示もあって、学ぶことも多かったです。それらは、解説つき、また、演奏つきでおいてあって、音色の違いを楽しめました。

 スクエアーピアノの音なんて、今まで聞いたことが無いし、ジラフピアノ=アクションが縦に、しかもむき出しで置いてあるので、ジラフ(きりん)というあだ名がついている=ものの音色(デモンストレーションがあった)なんて、本当に過去に聞いたことがないからです。

 そして、電子チェンバロ(最高級のチェンバロの音を再現している)をお客に弾かてくれるのもありがたい、企画でした。チェンバロを、素人が弾く機会など。ほとんど無いでしょう。普通の人にとってはそうだろうと思います。ので、自分の指先から電子音だとはいえ、チェンバロ固有の音色が、意図どおり出てくるのには、驚嘆するほどの、うれしさを感じました。

 惜しむらくは展示用のスペースが少し狭いかな。三階は、カフェだそうです。それをなくして、ビル全体を博物館になさったらよいのになあ、とも思いましたが、地権者の同意等、難しいことも裏にあるのでしょう。

 この博物館は、まず、入場料も四百円となっていて、とても、感じがよいし、スタッフも丁寧な教育を受けていて、かつ、自発的に、親切さやホスピタリティを発揮しています。職場に誇りをもてるし、館長さんの指導もよいのだと感じます。

 戦後の日本の最もよい部分は、発展していき続ける企業に存在していて、そういう企業城下町の、公営博物館も、また、そういう美しい企業マインドの影響を受けていると感じました。

 停滞とか、傲慢とか、腐敗というものが、まだ、入り込んでいない様子を感じたからです。ショップも充実していました。ともかく、色刷りの目録が、五冊あるみたいです。私は買うことができる、4冊は買って帰りました。もっと詳しくてもよいかなあとも思いましたが、でも、いちいち、カラーの写真で楽器が紹介されており、製造年度や、作られた国等が書いてあるのは、ありがたいデータです。

 私は、期待をを裏切られたときは、文句をたらたら言います。でも反対に、立派な仕事をやっている人たちは顕彰をして、口コミでその仕事振りを伝えたいと感じます。それは、普通のことでもあるかもしれないが、普通のことを丁寧に正しくなさっている人たちは立派です。では、
      2009年1月12日    雨宮 舜
コメント
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