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豊田市都市計画マスタープラン懇談会

2016-11-12 | 都市計画・まちづくり

 都市計画マスタープランの南部説明会に11日参加した。都市計画マスタープランの方向が、4頁の資料で1時間の説明があった。今年度は総合計画を受けて基本構想で、来年度地域別(南部、中   部、北部、東部)の説明をするとのことであった。参加者は大会議室に10名足らずで、主催者、議員の方が多かった。それは、総合計画の焼き直しで、先回のマスタープランの評価資料や地区別カルテがない、動員もかけていないことによるだろう。

 本来都市マスは地区別に住民参加で伊勢市のように、ワークショップや街歩きなどボトムアップで作るべきである。大きな市域になってからは以前作られた中学校単位の地区カルテも地区方針図もない。説明は総合計画とダブり、具体的な数値も示さず抽象的な説明だけで、発言した3人皆がわかりにくいということであった。

 都市構造についてどう考えるか、人口減少社会に向けてどう対応するのか説明がなかった。基本の「多核ネットワーク型都市構造」を将来像として継続するが、都心と「産業技術格」(トヨタ本社周辺)に投資を集中することである。そして、拠点地域核(南部は土橋駅、若林駅)や地域核を結ぶもので、交通ネットワークである。つまり居住環境を基本とした生活核がない。まちづくりの担い手であるコミュニティをベースに、地域計画はせめて中学校単位にすべきである。都市計画課が企画政策部になった時から、土地利用計画、都市施設計画は、産業の交通インフラ支援計画が中心になった気がする。

 南部地域の喫緊で重点課題は防災まちづくりであると思うが、その意識はなさそうである。輸送幹線道路を整備、水道ライフラインの確保とあるが、南海トラフの被害想定は7割が南部である。中学校単位で地区別防災計画、地区防災カルテを作り情報提供すべきである。南部の支所機能を強化し、防災担当を置くべきである。

 相変わらず区画整理事業の推進で都市整備とあるが、地価が安定し人口が停滞する中、この事業は捗らない。狭い道路で住宅の密集地は改良型の地区計画で整備すべきである。調整区域の地区計画で、空地の多い市街化区域は埋まらない。逆線引きをするのか、DIDの変化はどう理解しているのか、コンパクトシティの考えは示されなかった。都心の整備強化をうたっているが、1点集中である。会場からの都心ばかりに投資しているという批判も当然である。予想はしていたが、「都市計画の地方分権」はどこへ行ったのだろうか。

コメント
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