1・7に名城大学で、東日本大震災からの復興を考えるシンポジウムがありました。最初は中根学長のあいさつで、次に大野都市情報学部長の趣旨説明でした。基調講演は前都市計画学会会長の東大の大西隆氏でした。やや総論的でしたが、これまでの状況と被害の概論と課題を報告されました。最近ではテレビでも被災の状況が、生々しく検証されています。被害額約17兆円で、政府の復興予算が18兆円つきました。自治体では復興計画ができつつあります。やはり東北の被害は広域で複合的であり、復興も長期化することでしょう。名城大学が全学をあげて取り組むことは立派です。復興方針では防災から減災へ、多重防災などがあります。高台移転が基本ですが、用地確保、資金、生活再建、住民合意など難問も山積です。概ね自治体の復興計画案が、HPでも発表されています。
神戸大の塩崎賢明氏の阪神・淡路の経験から、神戸空港、高速道路、新長田区の再開発事業の光の面と、応急仮設住宅の問題、復興公営住宅の孤独死の多さが報告されました。住田町、会津若松などの木造仮設住宅は評価されていました。もっと工夫すれば災害救助法23条2項を使って、自力仮設など柔軟に対応できると指摘されていました。大船渡での復興計画策定委員長の経験から、復興計画と個別被災者とのギャップなどが問題提起されました。この辺もじっくり聞きたかったですが、岡崎でのテストコース研究会に参加のため、後半のパネルディスカッションは退席しました。