豊田の生活アメニティ

都市デザイン、街歩き・旅行、くらし

地域春闘学習会

2010-02-25 | 市民生活・企業都市
 地域の労働組合の春闘学習会に参加しました。講師は学習協の先生です。レジュメの最初で、資本主義の終わり、200年でのスパンでみるという興味ある話ですが、論理の飛躍がありました。200年前に産業革命があって、GMも倒産した、カジノ資本主義で有り余るドルはという話ですが、100年前の1929年の世界恐慌から、今の世界経済危機を対比して説明すべきです。添付してある『カジノ資本主義』の本は読みましたが、抜粋の部分は読み落としていて、改めて納得しました。「企業は低成長のもとで利潤を上げなければいけないので、その源泉を賃金抑制、労働分配率に引き下げに主として求めるようになります。」とあります。そして、資本は賃金抑制、規制緩和、福祉切り捨てで格差と貧困の増大と説明してくれれば、よくわかったと思います。さらにため込んだ大企業の内部留保を地域、労働者に還元すること、「新福祉国家構想」で国民の多数が合意することが必要だと思います。GDPの成長は限界で、センや国連などの人間開発指数にもとづく、幸福戦略を展開しないと、資本主義の危機で戦争への道(29年恐慌後)か、「後は野となれ山となれ」の破滅思想になりかねません。
 春闘の課題で、雇用と最低賃金制度、中小企業の仕事と単価の改善、そして大企業の社会的責任がありました。さらに、同じ職場での協働と連帯のために、同一労働同一賃金、最賃制を前提にしたEU型のワークシェアリングが必要だと思いました。若者の非正規が増えて、年金制度も維持できなくなります。国の借金財政も破綻し、ばらまきの公共投資もできない、だから消費税ではまた不況になります。
 地域の職場の声で、市役所では公務員に任期付、特別任用、臨時、派遣など非正規が増えていて、サービス残業が蔓延していること、生コン業者は1立米11,000円から8,000円に単価が落ち賃金はボーナスがカットされ定昇もないという厳しい状況が報告されました。また、国の出先では人が増えず、残業手当も月30時間で切られサービス労働で、うつ病が増加しているという状況です。2・11中小企業アンケートでは、600枚の内50通が回答し、単価やトヨタのリコール批判が紹介されました。トヨタ一人勝ちの背景に、利益優先で下請け・労働者のコスト削減と賃下げがあったことが再認識された学習会でした。豊田社長も立ち止まって、安全第1と共に地域との共生、多様な意見の尊重も考えて欲しいものです。(写真は開発が計画されている市駅前通りの北側です)
<時の話題>「選手交代」
 自民党から民主党に政権交代しましたが、自民党は国会の審議拒否、民主党は外交機密費の公開せず。これでは進歩がみられません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする