「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

猿にやられる

2010年07月27日 | 田舎暮らし
 今年は春の積雪や遅霜であまり期待していなかったプラムが、それでも、なり年だったみたいで、たくさん実を付けていた。でも、この木は家から見ると、杏の木の陰になってちょっと見づらい場所にあって、その向こうの雑木林も近くて、サルがしょっちゅう偵察に来ていた。
 昨日、上の息子が久しぶりに帰省したので、取り立ての実を食べてもらえるかなと思っていたら、今朝またサルが出没。私が外に出ると、ぱっと逃げるけど、遠くまでは逃げないで様子をうかがっている。家に入ると、また戻ってきて木に登る。ずっとそこに立っているわけにもいかないので、色づき始めた実を幾つか取って、家に入る。食べてみると、もう十分甘い。午前中はヨガだったので出掛けたものの、きっと帰ってきたら、色づいた実はほとんど食べられてしまっているのだろうなと思いつつ帰ってきたら、プラムの実どころか、もっと家の真ん前の畑まで様子がおかしい。
 ぱっと目についたのは、ネギが散乱している。畑に入ってみると、2列に植わっていたネギのうち、ほぼ1列分くらいが、引っこ抜いて白い部分をちょっとかじった状態で散らばっている。8月10日過ぎくらいに食べれるように植えたトウモロコシが、実になる部分が全部もぎとられて、多分まだヤングコーンにもなっているかどうかだと思うのに、食べられて、ひげの部分が散らばっている。キュウリやカボチャも踏み荒らされ、やっぱりまだ若い実まで、形になっているものは全部食べられるか、または一部かじってほっぽってある。さらに、まだまだ細いニンジンは全部引っこ抜かれて、赤い部分が食べられて、葉っぱだけが散乱。抜けずに折れてしまったものが、少し土の中に残っている程度。小玉スイカも真ん中は赤くなっているけど、まだまだ数センチは白い状態で半分食べられてしまっている。これほどの甚大な被害は久しぶりだし、何よりサルによるこれだけの被害は初めて。
 サルはイノシシや鹿のように夜に出没する動物ではないし、今までは昼間っから家の真ん前の畑に堂々と入ることはなかった。多少、偵察的に入られて、やられたことはあったけれども、大した被害はなかった。なので、電柵のスイッチも、昼間は自分が出入りするし、草取りもするので、間違って触ってしまうと嫌なので、夜だけ入れるようにしていた。しかし、これだけやられてしまうと、もう自分が畑に出ていないときは、昼間もずっとスイッチを入れておくしかないのだろうな。しかし、電柵で完全に守れるかどうかも心もとない。というのは、電柵をめぐらした友達の畑では、電線を伝って、電柱からジャンプして入ったりしていたし、周囲の木などからジャンプして入ってくるという話も聞いている。
 近所の友達からは「あとは犬を飼うしかないよ」と言われる。犬がいると、さすがに多少は遠慮するみたいだけど、それだって、犬がつながれているところのそばからは入らなくても、遠いところからは入られたりするみたいだ。以前は、夜には犬を放している人も結構いて、それで獣害がある程度防げていたようだけど、犬の放し飼いはそれはそれで問題になってしまう。本当に、これならどの動物に対しても絶対大丈夫という妙案は多分ない。
 こうして、また畑への意欲が萎えてしまう。耕作放棄地で草ぼうぼうのところが増えれば、ますます獣害が増えるという悪循環になる。