おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

淋しげな風景

2017-12-03 11:00:49 | 福島

 夜が明けるのがすっかり遅くなった。普段よりも遅めの散歩に出ても、まだ太陽は山の陰に隠れ、谷間は霧に包まれ足元には霜が広がる。カメラを持って出たものの、キラキラと朝日に輝く里山の風景はどこにもない。すっかり葉っぱを落として裸になった雑木林、茶色くなった落ち葉で覆われた地面、殺風景な田んぼと、何もかもが華やかな色を失ったように見える。

 冬に九州から東北に旅すると、白河を越えると急に景色が変わることに気づく。昔は白河の関を越えると、そこからはみちのくだった。今でこそ、日本中どこへ行っても同じような地方都市が点在するが、風景の持つ色には、地方色というのが残っている。

 三春町には柿の木が多い。この時期は葉っぱをすっかり落とし、ヒヨドリやツグミの群れが柿の実をついばみにくる。

 小高い丘には必ずと言っていいほどお宮がある。

 落ち葉もよく見ると、いろんな葉っぱの形がある。それぞれの葉っぱが何の木かわかれば、歩くのがもっと楽しくなるに違いない。

 ハコベラやオオイヌノフグリといった春先に花を咲かせる草たちは、これからしばらくは雪の下だ。

 稲刈りが終わった田んぼにできた水たまりに氷が張る。

 時々渡り鳥が羽を休めに降り立つため池。

 農家の人がガードレールを利用して、大根葉を干す。

 空には寒そうな冬の雲。

 淋しい散歩道。遠くに雪をかぶった安達太良山が聳える。

 山の向こうに、朝日を浴びて白く輝く磐梯山が顔を出していた。

 

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